UX/UI用語集
UX/UIデザインに関する重要キーワードを網羅した辞書。
全 536 用語
10倍の法則
「10%の改善(Incremental)」ではなく「10倍の革新(Moonshot)」を目指す思考法。現状の延長線上にはない、根本的な解決策を生み出すためのマインドセット。
Job-to-be-Done
「顧客はプロダクトそのものではなく、プロダクトによって自分が成し遂げたい仕事(Job)を買っている」という考え方(JTBD)。ユーザーの表層的な属性ではなく、深層的な動機に着目する。
MAYA理論
「Most Advanced Yet Acceptable(最も先進的でありながら、なおかつ受け入れられる)」の略。新しさと親しみやすさのバランスが取れたデザインが最もヒットするという理論。
アーリーアダプター
イノベーションの普及理論において、イノベーターに続いて新しい製品やサービスを早期に受け入れる層。流行に敏感で、自ら情報収集を行い、周囲への影響力が大きい。
アーリーマジョリティ (前期追随者)
イノベーター理論における採用者の分類の一つ。全体の34%を占める。新しい技術や製品に対して慎重だが、平均的な人よりは早く取り入れる層。
ROI (Return On Investment)
投資した費用に対して、どれだけの利益が得られたかを示す指標。「利益 ÷ 投資額 × 100」で算出される。
アイトラッキング (Eye Tracking)
ユーザーの視線の動き(どこを見ているか、どれくらい見ているか)をセンサーで計測・追跡する技術。Webサイトやアプリのユーザビリティテストにおいて、ユーザーが実際にどの情報に注目し、どの情報を見落としているかを客観的に分析するために用いられる。
アクセシビリティ (Accessibility)
年齢や身体的条件、利用環境に関わらず、全てのユーザーが情報や機能にアクセスし、利用できること。「使えるか、使えないか」という品質指標。
アクティベーション
ユーザーが製品の価値を初めて体験し、利用を開始(有効化)するプロセス。登録しただけのユーザー(Acquisition)から、実際に使うユーザー(Active)への転換点。
アジャイル開発 (Agile)
「計画に従うこと」よりも「変化への対応」を重視する開発手法。短いサイクル(スプリント)で設計・実装・テストを繰り返し、ユーザーフィードバックを取り入れながら製品を改善していく。
アジャイルUX (Agile UX)
ソフトウェア開発の「アジャイル手法」にUXデザインのプロセスを統合し、反復的かつ協調的に優れたユーザー体験を生み出すアプローチ。
アスペクト比 (Aspect Ratio)
画像や画面の「横と縦の比率」。Webデザインや映像制作において、コンテンツをどのように表示するかを決める重要な要素。レスポンシブデザインでは、デバイスサイズに合わせてアスペクト比を維持したり可変させたりする制御が必要になる。
値オブジェクト (Value Object)
ドメイン駆動設計(DDD)において、値(プロパティ)そのものが重要で、識別子(ID)を持たないオブジェクトのこと。値が同じであれば「等価」と見なされる。
アダプティブデザイン (Adaptive Design)
ユーザーのデバイス(PC、タブレット、スマホ)をサーバー側などで判別し、それぞれに最適化された「別々のテンプレートやレイアウト」を提供する手法。
厚い記述
観察した行動を表面的に記述するのではなく、その行動が当事者にとって持つ意味や文脈まで含めて書き記す記述の仕方。文化人類学者クリフォード・ギアーツが提唱した。
アニメーション
静止画を連続して表示することで、動いているように見せる技法。UIにおいては、画面遷移や状態変化を滑らかに表現するために使われる。
アニメーションの12原則
ディズニーのアニメーター、フランク・トーマスとオーリー・ジョンストンが体系化した、キャラクターに命を吹き込むためのアニメーションの基本原則。UIデザインにも応用されている。
アハ・モーメント (Aha Moment)
ユーザーが製品やサービスの「真の価値」を理解し、「これは便利だ!」「使い続けたい!」と直感的に感じる瞬間。
アフィニティダイアグラム
調査で得た発言・観察事実などの断片情報を、意味の近さ(親和性)を手がかりにボトムアップでグループ化し、そこから論点やインサイトを立ち上げる定性分析の手法。
アフォーダンス
アフォーダンスとは、環境やUIがユーザーに対して示す「行動の可能性」のこと。UIデザインでは、ボタン、リンク、入力欄などが持つ「押せる」「クリックできる」「入力できる」といった操作可能性を指す。
アラート疲労
大量の通知や警告を受け続けることで、感覚が麻痺し、重要なアラートにも反応しなくなったり、無視するようになったりする状態。「オオカミ少年効果」に似ている。
アルファテスト
開発の初期段階において、開発者自身や社内のメンバーなどの身内で行うテスト。ベータテスト(外部ユーザーによるテスト)の前段階として実施される。
アンカリング効果 (Anchoring Effect)
最初に提示された情報(アンカー)が基準となり、その後の判断や評価が歪められる心理現象。価格交渉や割引表示で強力に作用する。
アンコンシャス・バイアス
自分自身でも気づいていない「無意識の偏見」や「思い込み」。育った環境や文化、過去の経験から自動的に脳に刷り込まれた思考の歪み。
アンダーマイニング効果
内発的動機(好きでやっていること)に基づいて行っていた行動に対して、外発的報酬(金銭やご褒美)を与えると、かえってやる気が低下してしまう現象。
アンドゥ・リドゥ
ユーザーが行った操作を取り消して元の状態に戻す(Undo)機能と、取り消した操作をやり直す(Redo)機能。これらが存在することで、ユーザーは失敗を恐れずに試行錯誤できるようになる。
ESB (エンタープライズ・サービス・バス)
Enterprise Service Busの略。企業内の複数のシステムを連携させるための統合基盤。「中央の大通り(バス)」を用意し、全てのシステムがそこに接続することで、スパゲッティ状態の連携を防ぐ。
イージング
アニメーションの速度変化のこと。「動きの加速・減速」を調整することで、機械的な動きをより自然で有機的な動きに見せる技法。
一貫性(UIの一貫性)
同じ意味を持つ要素を同じ見た目・同じ振る舞いで提示し、異なる意味を持つ要素は区別できるようにするというUI設計上の性質。学習コストと誤操作を減らすことを目的とする。
一貫性の原理 (コミットメントと一貫性)
人は一度何らかの立場をとったり、決定を下したりすると、その後もその決定と一貫した行動を取り続けようとする心理傾向。
イノベーションの普及理論
新しい製品やアイデアが、どのように社会に普及していくかを説明するモデル。採用者を5つの層(イノベーターなど)に分類する。
インクルーシブデザイン (Inclusive Design)
多様な能力、言語、文化、ジェンダー、年齢などを持つ人々を、誰一人取り残さないように設計プロセスに巻き込む手法。障害者や高齢者など、極端なユーザー(エクストリームユーザー)の課題を解決することで、結果的に多くの人にとって使いやすいものを作る。
インタラクションコスト (Interaction Cost)
ユーザーが目的を達成するために費やす身体的・精神的な労力の総量。クリック数、スクロール量、待ち時間、考える時間などが含まれる。
Infrastructure as Code (IaC)
サーバーやネットワークなどのインフラ構成を、手動ではなくコード(設定ファイル)で管理・構築する手法。
ウェーバーの法則
「違い」を感じるために必要な変化量は、元の刺激の強さに比例するという法則。リデザインや価格変更において、ユーザーに気づかれる(または気づかれない)ための最小単位(JND)を知るのに役立つ。
受け入れ基準 (AC)
ユーザーストーリーやタスクが満たすべき機能的な要件や条件を具体的に記述したもの。AC(Acceptance Criteria)と呼ばれる。これが満たされた時、そのストーリーは「完了」と見なされる。
AOI(関心領域)
アイトラッキング調査で、視線データを定量的に集計するために画面上に設定する分析対象の区画。AOIごとに初回注視までの時間、注視回数、注視時間などを比較できる。
APIゲートウェイ
マイクロサービスアーキテクチャにおいて、クライアント(Webブラウザやスマホアプリ)からのリクエストを一手に引き受け、適切なバックエンドサービスに振り分けるサーバー。「入口」の役割を果たす。
エクスペリエンスマップ
特定のプロダクトやサービスに限らず、より広範な「人間の体験」全体を可視化したもの。カスタマージャーニーマップよりも抽象度が高く、サービスの利用前後の文脈を含めて描く。
エコーチェンバー現象
閉ざされた空間で、自分と同じ意見ばかりが反響(エコー)し合い、特定の信念が強化・増幅される現象。異論が排除され、偏った思想が過激化しやすい。
エシカルデザイン (Ethical Design)
ユーザーの尊厳、プライバシー、時間を尊重し、社会的に善であることを指向するデザイン。ダークパターン(ユーザーを欺くデザイン)の対極にある概念。
SRE (Site Reliability Engineering)
Googleが提唱した、ソフトウェアエンジニアリングの手法を使ってシステムの信頼性(Reliability)を向上させるアプローチ。「運用を開発する」とも言われる。
S/N比 (Signal-to-Noise Ratio)
通信工学の用語で、必要な信号(Signal)と不要な雑音(Noise)の比率。UXデザインにおいては、ユーザーに伝えたい「有用な情報」と、それを邪魔する「無駄な要素」のバランスを指す。
エスノグラフィー
対象者の生活や仕事の現場に長期間身を置き、その集団の中で当たり前とされている行動・規範・言語を内側から記述する、文化人類学に由来する調査アプローチ。
SUS(システムユーザビリティスケール)
1986年にJohn Brookeが考案した、10問の定型設問で主観的なユーザビリティを0〜100のスコアとして測る標準化された尺度。製品を問わず適用でき、比較に用いられる。
エビングハウスの忘却曲線
人が何かを学んだ後、時間経過とともにどのように記憶が失われていくかを示した曲線。学習後20分で42%、1日後には74%を忘れるとされる。
MVP (Minimum Viable Product)
顧客に価値を提供できる最小限の機能を備えた製品。早期にリリースしてフィードバックを得るために作られる。
エラー防止
ユーザーが誤った操作(エラー)をしないように、事前にUIを設計すること。エラーメッセージを改善するよりも、エラーそのものを発生させない方が優れているという考え方。
エンダウド・プログレス効果
「授かり効果」とも。目標に向けて「すでに少し進んでいる」と感じさせることで、ゴール達成へのモチベーションを高める手法。0%からのスタートよりも、途中からのスタートの方が完了率が高い。
エンティティ (Entity)
ドメイン駆動設計(DDD)において、属性(プロパティ)が変わっても同一のものであると識別されるオブジェクトのこと。「ID(識別子)」を持ち、ライフサイクル(生成から消滅まで)を持つ。
オオカミ少年効果
誤報(False Alarm)や過剰な警告が繰り返されると、ユーザーがシステムへの信頼を失い、本当に重要な警告が出ても無視したり、反応しなくなったりする現象。
OKR (Objective and Key Results)
野心的な「目標(O)」と、その達成度を測るための具体的な「成果指標(KR)」を組み合わせた目標管理フレームワーク。
オートコンプリート
ユーザーが入力を始めた時点で、入力途中の文字列に一致する候補を提示し、選択によって入力を完了させられるようにするUIパターン。入力量の削減と表記ゆれの防止を狙う。
オーバーエンジニアリング (Over-Engineering)
現在の要件に対して、必要以上に複雑、頑強、あるいは多機能な設計をしてしまうこと。「念のため」「将来のために」という予測に基づいて行われることが多いが、開発コストの増大やメンテナンスの困難さを招く。
オッカムの剃刀 (Occam's Razor)
「ある事柄を説明するためには、必要以上に多くの仮定を用いるべきではない」という指針。同じ説明ができるなら、シンプルな方(仮定が少ない方)が正しい可能性が高い。
オッカムの剃刀
「必要なしに存在を増やしてはならない」。ある事象を説明するのに、必要以上に多くの仮定をするべきではないとする指針。デザインにおいては「最もシンプルな解決策が最良である」と解釈される。
オポチュニティ・ソリューション・ツリー
テレサ・トーレスが考案したプロダクトディスカバリーの視覚化ツール。成果・機会・解決策・実験の4層で「なぜその機能を作るのか」を論理的に整理する。
オンボーディング
新規ユーザーが製品やサービスを使い始め、その価値を理解し、定着(習慣化)するまでのプロセス。「船や飛行機に搭乗させる」という意味から転じて、組織やサービスへの適応支援を指す。
Gherkin記法
BDD(ビヘイビア駆動開発)において、振る舞いを記述するために使われる構造化された自然言語の構文。Given(前提)、When(もし)、Then(ならば)の形式で書かれる。
カードソーティング
情報(コンテンツ)が書かれたカードをユーザーにグループ分けしてもらい、ユーザーにとって自然な分類や構造を探る定性調査手法。
回顧バイアス
過去の出来事や頻度を思い出して回答する際に、現在の状態、直近の印象、出来事の目立ちやすさなどによって記憶が歪む現象。回顧型の設問で生じやすい。
概念モデル
設計者がプロダクトの仕組みをどう理解してほしいかを表した説明の枠組み。UIやコピー、情報構造を通じてユーザーに提示され、ユーザー側のメンタルモデル形成の材料となる。
学習しやすさ (Learnability)
初めてその製品を使うユーザーが、どれだけ簡単に基本的なタスクを達成できるようになるか、という指標。ユーザビリティの5つの構成要素の一つ。
学習する組織
ピーター・センゲが提唱した概念。組織のメンバーが学習し続け、変化し続ける能力を持つ組織のこと。UXにおいては、ユーザーからのフィードバックを組織全体で共有し、改善サイクルを回し続ける体制を指す。
カクテルパーティー効果
騒がしいパーティー会場(情報の洪水)の中でも、自分の名前や興味のある話題だけは自然と耳に入ってくる(聞き取れる)という心理現象。
確認ダイアログ
ユーザーが重要な操作(削除、送信など)を行う直前に、その操作を本当に実行してよいかを確認するために表示されるポップアップウィンドウ。
カスタマージャーニーマップ
ユーザーが製品やサービスを認知してから、購入・利用・継続(または解約)に至るまでのプロセス(旅)を時系列で可視化した図。
課題発見
ユーザー自身も気づいていないような潜在的な問題や、行動の中に現れる違和感・不整合を見つけ出すこと。解決策(Solusion)を考える前の最も重要なフェーズ。
カラーユニバーサルデザイン (CUD)
色覚の多様性に配慮し、多くの人にとって情報が見分けやすく、伝わりやすいように配色やデザインを行う考え方。
間隔反復
ヘルマン・エビングハウスの「忘却曲線」に基づき、学習した内容を忘れかけたタイミングで復習することで、最も効率的に記憶を定着させる学習テクニック。
観察者バイアス
観察者自身の期待や先入観が、観察結果の解釈や記録に影響を与えてしまう現象。ユーザーテストやインタビューにおいて、自分が望む結論に都合の良い反応だけを拾ってしまうことなどがこれに当たる。
感情デザイン (Emotional Design)
ドナルド・ノーマンが提唱した、製品に対するユーザーの感情的な反応を「本能・行動・省察」の3つのレベルで体系化した概念。「機能的であれば良い」という考えを超え、感情に訴えるデザインの重要性を説く。
完成の定義 (DoD)
Definition of Doneの略。アジャイル開発において、プロダクトインクリメント(成果物)が「完成した」と言えるために満たすべき条件のリスト。チーム全員で合意形成しておく必要がある。
カンバン (Kanban)
タスクをカード化し、「To Do」「Doing」「Done」などのステージに分けて視覚化することで、ワークフローを管理・改善する手法。トヨタ生産方式(JIT)に由来する。
キーフレーム
アニメーションの「重要な節目」となるフレームのこと。開始点、終了点、および中間の変曲点を指定する。コンピュータはキーフレーム間の動きを自動的に補間(Tweening)する。
記憶 (Memory)
情報を符号化(記銘)、保持(貯蔵)、検索(想起)する脳の機能。UXデザインにおいては、ユーザーに「覚えさせない」デザイン(認識と再認)が重要となる。短期記憶(ワーキングメモリ)の限界や、エピソード記憶によるブランド体験の形成などが深く関わる。
記憶バイアス
人間の記憶は、過去の出来事をありのままに再生するビデオレコーダーのようなものではなく、現在の感情や知識に基づいて再構築されるものであるという心理的傾向。
KISSの原則 (KISS Principle)
"Keep It Simple, Stupid"(シンプルにしておけ、この間抜け)の略。設計やシステムは、単純である方がうまくいくし、理解もしやすいという経験則。
機能的複雑さ
システムが提供する機能の多さや、それらの相互作用によって生じる複雑さのこと。テスラーの法則(複雑性保存の法則)において、システム側が担うべき複雑さとされる。
基本的な帰属の誤り (Fundamental Attribution Error)
他人の行動の原因を説明する際、その人の「性格」や「能力」といった内的要因を過大評価し、「状況」や「環境」といった外的要因を過小評価する傾向。逆に、自分の行動については状況のせいにする傾向がある(行為者-観察者バイアス)。
決めつけ質問 (Loaded Question)
質問の中に、回答者がまだ認めていない事実や、特定の(しばしば論争の的となる)前提が含まれている質問。「多重質問の誤謬(Complex Question Fallacy)」の一種。回答者は「はい」と答えても「いいえ」と答えても、その前提を認めたことになってしまう。
逆コンウェイの法則
「システムを理想的なアーキテクチャにしたいなら、まず組織構造をそれに合わせて変更せよ」という戦略。コンウェイの法則(組織構造がシステム構造に反映される)を逆手に取ったアプローチ。
逆ピラミッド型構成
ジャーナリズム由来の文章構成手法。最も重要な情報(結論)を最初に書き、次に補足情報、最後に詳細情報という順序で展開する。
キャズム (深い溝)
イノベーター理論において、初期市場(イノベーター+アーリーアダプター)とメインストリーム市場(アーリーマジョリティ以降)の間に存在する、乗り越えるのが困難な深い溝。
境界付けられたコンテキスト
ドメイン駆動設計(DDD)における中心的な概念。「言葉(モデル)の意味が通じる範囲」のこと。同じ言葉でも、コンテキスト(文脈)が異なれば意味や振る舞いが変わることを認め、境界線を引いて分離する考え方。
共感マップ
ユーザーが特定の状況で「何を見て(See)、何を聞いて(Hear)、何を考え(Think & Feel)、何をするか(Say & Do)」、そして「痛み(Pain)」と「得られるもの(Gain)」を整理するフレームワーク。
競合分析 (Competitive Analysis)
競合他社の製品やサービスを分析し、機能、デザイン、UX、戦略などの強み・弱みを明らかにする調査手法。
共通基盤 (Common Ground)
コミュニケーションを行う当事者同士が共有している知識、信念、仮定の集合体。「相互知識(Mutual Knowledge)」とも呼ばれる。共通基盤があることで、互いの意図を理解し、効率的に対話を進めることができる。
共有要素遷移 (Shared Element Transition)
画面遷移において、遷移元と遷移先の画面で共通する要素(画像やテキスト)が、途切れることなく変形・移動して繋がるトランジション手法。
近接の法則 (Law of Proximity)
互いに近くにある要素同士は、離れている要素同士よりも関係性が強い(同じグループである)と認識されるという心理効果。ゲシュタルト原則の一つ。
グリッドシステム (Grid System)
画面を垂直・水平の線で分割し、要素を配置するためのガイドライン。デザインに秩序と一貫性をもたらすための基本的な手法。
計画錯誤 (Planning Fallacy)
将来の計画を立てる際、過去の経験を無視して、楽観的な予測をしてしまう傾向。「今回はうまくいくはずだ」「トラブルは起きないだろう」と甘く見積もり、実際には予定よりも時間やコストがかかってしまう現象。
経験サンプリング法
調査側が指定したタイミングで対象者に通知を送り、その瞬間の状況・行動・感情をその場で記録してもらう調査手法。回顧による記憶の歪みを避けることを目的とする。
重要目標達成指標 (Key Goal Indicator)
組織やプロジェクトが最終的に達成すべき目標を数値化した指標。「KPI(プロセス)」の結果として得られる「ゴール」。
継続的ディスカバリー
テレサ・トーレスが提唱した概念。プロダクト開発において、「作るもの(Discovery)」と「作り方(Delivery)」を分けず、毎週顧客と接触し、常に新しい学びを得ながら開発を進めるプロセス。
重要業績評価指標 (Key Performance Indicator)
組織の目標(KGI)を達成するためのプロセスが適切に実行されているかを計測する定量的な指標。
ゲーミフィケーション
ポイント、バッジ、ランキング、レベルアップといったゲームの要素を、ゲーム以外のサービス(学習、業務、健康管理など)に応用し、達成感・進捗感・承認欲求といった心理を刺激する手法。
結果バイアス (Outcome Bias)
「終わり良ければ全て良し」のように、意思決定のプロセスの質ではなく、その結果だけで良し悪しを判断してしまう心理傾向。たとえ間違った判断でも、たまたま成功すれば「正しい判断だった」と評価されてしまう。
検索性 (Searchability)
検索性とは、検索ボックスやフィルターを使って目的の情報をどれだけ容易に見つけ出せるかの度合いです。英語では searchability。ファインダビリティ(発見可能性)との違いと、表記揺れ(iPhoneとアイフォン)への対応など検索性を高める工夫を説明します。
限定合理性 (Bounded Rationality)
人間は、情報の完全性、認識能力の限界、時間の制約などにより、完全に合理的な意思決定を行うことはできず、「ある程度合理的」な範囲で行動するという概念。ハーバート・サイモンが提唱。
行為者-観察者バイアス (Actor-Observer Bias)
自分の行動(行為者)については「状況」のせいにし、他人の行動(観察者)については「性格」のせいにする傾向。基本的な帰属の誤り(Fundamental Attribution Error)の一種だが、自分自身の評価における「状況への帰属」が含まれる点が特徴。
行動レベルのデザイン (Behavioral Design)
ドナルド・ノーマンが提唱した「感情デザインの3つのレベル(本能・行動・省察)」の2段階目。製品の「使い勝手」「機能性」「操作感」に関わるデザイン。
公平性 (Equity)
「平等(Equality)」とは異なり、個々のユーザーの状況や能力の違いを考慮し、全員が「同じ結果」に到達できるように支援すること。
効率性 (Efficiency)
ユーザーが操作方法を学習した後、どれだけ速く・少ない労力でタスクを完了できるか、という指標。ユーザビリティの構成要素の一つ。
顧客体験 (Customer Experience)
認知・検討・購入・利用・サポート・離脱まで、顧客が企業やブランドと接するあらゆる接点を通じて受け取る体験の総体。UIの外側にある接点も設計対象に含む。
顧客ロイヤルティ
他の選択肢が存在する状況でも、特定の製品・サービス・ブランドを選び続ける顧客の状態。継続購入などの行動面と、好意や信頼といった態度面の両方を含む。
コミットメントデバイス
将来の自分が誘惑に負けないように、今のうちに自由を制限したり、ペナルティを設定したりする仕組み。オデュッセウスの契約とも呼ばれる。行動経済学の文脈で使われる概念である。
コミットメントと一貫性
人は一度、自分の立場や方針を(特に公の場で)表明すると、その後の行動もそれと一貫させようとする強い心理的圧力が働く。
コモンズの悲劇 (Tragedy of the Commons)
多数の者が利用できる共有資源(コモンズ)において、個々人が自身の利益を最大化しようと振る舞う結果、資源が枯渇し、最終的には全員が不利益を被るという経済学の法則。「共有地の悲劇」とも呼ばれる。
コレオグラフィ (振付)
画面上の複数の要素が連携して動くこと。個々のアニメーションがバラバラに動くのではなく、全体の流れ(フロー)として調和し、意味を持つように設計する。
コンウェイの法則
「システムを設計する組織は、そのコミュニケーション構造を模倣した構造の設計を生み出してしまう」という法則。メルヴィン・コンウェイが1967年に提唱した。
混合研究法
定量的手法と定性的手法を、目的に応じた順序と役割で組み合わせ、単独の手法では答えられない問いに答えようとする調査設計。
コンテキスト (Context)
ユーザーが製品やサービスを利用する際の、物理的・社会的・心理的な環境や状況のこと。ユーザー体験において、機能と同じくらい重要な要素。
コントラスト
色、サイズ、形状、位置などの要素間の「差異」を強調することで、情報の可読性を高めたり、視覚的な階層構造(ヒエラルキー)を作り出すデザインの原則。
コントラスト効果 (Contrast Effect)
直前に提示された刺激(比較対象)との対比によって、対象の評価や知覚が歪められる心理現象。比較対象が優れていると対象は劣って見え、逆もまた然り。
コンファームシェイミング
ユーザーが特定のオファー(割引など)を断る際に、ユーザーに罪悪感や恥ずかしさを感じさせるような文言を選択させるダークパターン。
サービス指向アーキテクチャ (SOA)
Service Oriented Architectureの略。業務機能を「サービス」として部品化し、それらを組み合わせてシステムを構築する設計思想。1990年代後半から提唱され、マイクロサービスの前身とも言える。
サービスブループリント
カスタマージャーニー(表舞台のユーザー行動)に対応する形で、それを支える「舞台裏の業務プロセス(スタッフの行動、システム処理など)」を可視化した図。UIXHEROでは、サービスブループリントを「UXと組織設計をつなぐ翻訳図」と位置づける。
最大化 (Maximizing)
あらゆる選択肢を比較検討し、常に「最高の結果」を得ようとする意思決定スタイル。対義語は「満足化(Satisficing)」。
再認優位の原則 (Recognition over Recall)
ユーザーに情報を思い出させる(再生)のではなく、提示された選択肢の中から見分けられる(再認)形にすることで、記憶の負担を減らすUI設計の指針。
サステナビリティ (持続可能性)
環境、社会、経済の観点から、長期的に持続可能なシステムやデザインを作ること。デジタルプロダクトにおいては、データ通信量の削減(CO2削減)や、長く使い続けられる(廃棄されない)デザインなどを指す。
サッケード (Saccade)
アイトラッキングにおいて、ある注視点から別の注視点へと視線が急速に移動すること(跳躍運動)。この移動中、人間の脳は視覚情報をほとんど処理していない(サッケード抑制)。
サティスファイサー (Satisficer)
意思決定において「最高」を求めるのではなく、「満足できる(十分な)レベル」の選択肢が見つかれば、そこで探索を打ち切って決定する人。マキシマイザー(Maximizer)の対義語。「満足化(Satisficing)」を行う主体。
サンクコスト効果
すでに費やしたお金、時間、労力(回収不可能なコスト)が惜しくなり、損をすると分かっていてもやめられずに投資を続けてしまう心理。(コンコルド効果)
サンドウイッチ構造
批判やネガティブなフィードバックを伝える際、ポジティブな言葉で挟む(褒める→指摘する→励ます)ことで、相手の自尊心を傷つけずに改善を促すコミュニケーション手法。
サンプリングバイアス (Sampling Bias)
「標本抽出バイアス」とも呼ばれる。母集団から調査対象(サンプル)を抽出する際の手順や方法に偏りがあり、特定の属性を持つ人々が選ばれやす(または選ばれにくく)なってしまう現象。選択バイアス(Selection Bias)の一形態。
参与観察
調査者が対象となる活動や集団に自ら参加しながら、その内側の視点で行動・相互作用・文脈を記録する観察手法。エスノグラフィーの中核的な手法のひとつ。
CI/CD
Continuous Integration(継続的インテグレーション)とContinuous Delivery(継続的デリバリー)の略。ソフトウェアの変更を常にテストし、自動的に本番環境(またはステージング環境)にリリース可能な状態にする手法。
CSS Animation
キーフレーム(@keyframes)を使用して、CSSプロパティの変化を細かく制御するアニメーション技術。`transition` よりも複雑な動き(ループ、一時停止、逆再生、多段階の変化)を実現できる。
CSS Transition
CSSのプロパティ値が変化する際、その変化を一定時間かけて滑らかに行うための機能。`transition` プロパティを使って、「何を(property)」「どれくらいの時間で(duration)」「どのような変化率で(timing-function)」「いつ始めるか(delay)」を指定する。
シグニファイア
アフォーダンス(操作可能性)をユーザーに発見させるための「視覚的な手がかり」。アイコン、ラベル、矢印など、適切な行動を誘導するためのサイン。
思考発話法 (Think Aloud Protocol)
ユーザビリティテストなどで、ユーザーに頭の中で考えていることを声に出しながら(独り言のように)タスクを行ってもらう手法。
システム状態の可視化 (Visibility of System Status)
ユーザーに対して「今何が起きているか(現在の状態)」を、適切なタイミングでフィードバックすること。ヤコブ・ニールセンの10ヒューリスティクスの第1原則。
システム1・システム2 (System 1 and 2)
心理学者キース・スタノヴィッチとリチャード・ウェストが提唱し、ダニエル・カーネマンが一般化させた二重過程理論(Dual Process Theory)。人間の思考モードを「速い直感」と「遅い熟考」の2つに分類したモデル。
持続時間の無視
「持続時間の無視」。UIXHEROでは、Duration Neglectを「体験全体を短くするより、記憶に残る終わりを設計するための判断軸」として捉える。過去の体験を評価する際、その出来事が「どれくらいの時間続いたか」の持続時間は評価に与える影響が相対的に小さくなりやすく、ピーク時と終了時の感情(ピーク・エンドの法則)によって印象が決まるという心理バイアス。
実験デザイン
仮説を正しく検証するために、どのような実験(テスト)を行うべきかを設計すること。バイアスを排除し、信頼できる結果が得られるように条件を整える。
質問順序バイアス (Question Order Bias)
アンケートやインタビューにおいて、前の質問の内容が後の質問の回答に影響を与えてしまう現象。「順序効果(Order Effect)」とも呼ばれる。文脈効果の一種。
シナリオ (Scenario)
ユーザーがいつ、どこで、どのような目的を持って、どのように製品を使うかを描いた具体的なストーリー。ペルソナがゴールに向かって行動する様子を時系列で記述したもの。
社会的証明 (ソーシャルプルーフ)
自分の判断に自信がない時、周囲の人々の行動や意見を参考に(模倣)して、それが正しいと判断しようとする心理作用。
社会的望ましさバイアス (Social Desirability Bias)
アンケートやインタビューにおいて、回答者が「社会的に立派だと思われる答え」や「他人に好印象を与える答え」を選んでしまう心理傾向。本音を隠してしまうため、調査データの信頼性を損なう主要な原因となる。
ジャストインタイム (Just-in-Time)
「必要なものを、必要な時に、必要なだけ」提供するという考え方。もともとはトヨタ生産方式(TPS)の用語だが、UXにおいては「ユーザーが情報を必要としたその瞬間に提示する」ことで、学習コストや認知負荷を最小限に抑える手法を指す。
ジャンク (Jank)
画面描画の処理が追いつかず、アニメーションやスクロールがカクカクしたり、止まったりする現象。フレームレートが不安定になり、動きが滑らかでなくなること。
習慣化 (Habit Forming)
ユーザーが意識的な努力なしに、自動的に特定の行動を繰り返す状態を作ること。プロダクトをユーザーの生活の一部にするための設計。
縦断調査
同一の対象者を一定期間にわたって繰り返し観察・測定し、時間経過に伴う変化を捉える調査設計。1時点だけを切り取る横断調査と対になる。
省察レベルのデザイン (Reflective Design)
ドナルド・ノーマンが提唱した「感情デザインの3つのレベル(本能・行動・省察)」の最高次レベル。製品を使った後の記憶、自己イメージ、個人的な満足感に関わるデザイン。
情報過多 (Information Overload)
処理能力を超える情報が提供され、理解や意思決定が困難になる状態。「選択のパラドックス」や「決定回避の法則」を引き起こし、ユーザーのストレスや離脱の原因となる。
人工的な待ち時間
システムの処理が速すぎる場合に、あえて遅延を発生させたり、プログレスバーを表示したりして、ユーザーに「適切な処理が行われている」と感じさせる手法。
信頼のデザイン (Trust Design)
ユーザーが製品やサービスに対して抱く「信頼感」を意図的に設計すること。透明性(Transparency)、一貫性(Consistency)、制御可能性(Control)、安全性(Security)などを通じて構築される。
心理的安全性
エイミー・エドモンドソン教授が提唱し、Googleの「プロジェクト・アリストテレス」によって有名になった概念。「対人関係のリスクをとっても安全だ」というチーム内の共有された信念のこと。
推奨者 (Promoter)
NPS(ネットプロモータースコア)の設問で0〜10点のうち9点または10点を回答した層の呼称。中立者(7〜8点)、批判者(0〜6点)と区分される。
スキューモーフィズム
「現実世界の物質的な特徴」をデジタルインターフェースに模倣するデザイン手法。メタファーを通じて直感的な理解を助けるが、過度な装飾はノイズにもなる。
スケルトンスクリーン
コンテンツの読み込み中に表示される、グレーのボックスや線で構成されたダミーの画面レイアウト。スピナー(ぐるぐる)の代わりに用いることで、読み込みが進行中であることを示しつつ、実際のコンテンツが表示されるまでの体感時間を短縮する。
スタイルガイド
製品やブランドの一貫性を保つために、ロゴの使い方、色、フォント、言葉遣い(トーン&マナー)などの視覚的・言語的なルールをまとめたドキュメント。
ステージング (演出)
ディズニーのアニメーション原則の一つであり、観客の視点(カメラ)と対象物(キャラクター)の位置関係を調整し、見せたいものを明確にする技法。UIデザインにおいては、最も重要な要素にユーザーの注意を引きつけ、誤解なく情報を伝えるためのレイアウトや動きの配置を指す。
ステレオタイプ
特定の社会集団や属性を持つ人々に対して、単純化された固定観念(先入観)を抱くこと。「A型は几帳面」「エンジニアは理屈っぽい」など。
スプリント (Sprint)
スプリントとは、アジャイル開発の代表的な進め方であるスクラムで、設計・実装・テストを繰り返す1ヶ月以下の固定期間です。通常は1〜2週間で、期間の終わりごとに実際に動かせる状態のものを用意し、レビューと振り返りで次の計画につなげます。
スプリントレビュー (Sprint Review)
スプリントの終了時に、開発チームがステークホルダー(関係者)に対して、完成したプロダクト(インクリメント)を披露し、フィードバックを得るイベント。
スモールウィン (Small Win)
大きな目標を達成するために、小さな成功体験(スモールウィン)を積み重ねること。ユーザーに「できた!」という感覚を頻繁に与えることで、モチベーションを維持し、行動を持続させる効果がある。
スラッジ
「ナッジ(良い行動を促す肘突き)」の反対語。ユーザーにとって不利益な行動を促したり、有益な行動(解約など)を意図的に困難にしたりする悪いデザイン。ダークパターンの一種。
制御の錯覚
実際には自分の影響力が及ばない、または偶然によって決まる事象に対して、自分がコントロールできる、あるいはできたと信じ込んでしまう心理現象。
正常性バイアス (Normalcy Bias)
自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価し、「自分は大丈夫」「まだ大丈夫」と思い込む心理的傾向。災害時などに逃げ遅れる原因となるが、日常生活においては過度な不安を感じずに過ごすための防衛メカニズムとしても機能している。
生存者バイアス (Survivorship Bias)
「成功した人(生存者)」や「目の前にあるデータ」だけを見て判断し、失敗した人(脱落者)や見えないデータを無視してしまうことで、誤った結論に至る認知バイアス。「成功したスタートアップはみんなxxをやっていた」という分析は、同じことをやって失敗した数多のスタートアップを無視している可能性が高い。
成長仮説 (Growth Hypothesis)
新規ユーザーがどのようにプロダクトを発見し、どのように新しいユーザーを連れてくるか(持続的な成長エンジン)についての仮説。「価値仮説(Value Hypothesis)」と対になる概念。
青銅比 (Bronze Ratio)
1:(3+√13)/2 (約1:3.303) の比率。第3貴金属比とも呼ばれる。黄金比(1:1.618)、白銀比(1:2.414 ※第2貴金属比の場合)に続く比率だが、デザインでの利用頻度は低い。
制約
ユーザーが誤った操作や無効な操作を行えないように、システム側で制限をかけること。ノーマンの6原則の一つ(Feedback, Conceptual Model, Affordance, Signifier, Mapping, Constraint)。
責任の分散 (Diffusion of Responsibility)
集団の人数が増えれば増えるほど、一人ひとりが感じる「自分がやらなければならない」という責任感が薄れてしまう心理現象。社会的手抜き(Social Loafing)や傍観者効果(Bystander Effect)の原因となる。
ゼロ・プライス効果
価格が「無料(ゼロ)」になった途端に、実際の価値以上にその商品が魅力的に感じられ、需要が爆発的に増える心理現象。「タダより高いものはない」の逆。
選択アーキテクチャ
人々が意思決定をする際の「選択肢の提示方法」を設計すること。選択肢の並び順、デフォルト設定、説明の仕方などを変えることで、人々の行動を変えることができる。行動経済学の概念。
選択のパラドックス
選択肢が多すぎると、人間は選ぶことが困難になり、結果として満足度が下がったり、そもそも選択を放棄してしまったりする心理現象。「選択過剰」とも呼ばれる。
選択バイアス (Selection Bias)
調査や実験を行う際、対象となるデータ(標本)の選び方に偏りがあるために、結果が歪められてしまうこと。母集団を正しく代表していないデータを分析しても、正しい結論は得られない。
前提 (Presupposition)
コミュニケーションにおいて、話し手と聞き手が共有していると見なされる暗黙の情報や背景知識。文脈依存的であり、明示されなくても伝わることが期待される。
即時的満足 (Instant Gratification)
将来の大きな利益よりも、今すぐ得られる小さな利益や快楽を優先してしまう心理傾向。「待てない」心理。SNSの「いいね」や無限スクロールによるドーパミン報酬がこれにあたる。
疎結合 (Loose Coupling)
システムの構成要素同士の結びつきが弱く、独立性が高い状態のこと。一方の変更が他方に影響を与えにくい。対義語は「密結合(Tight Coupling)」。
損失回避 (Loss Aversion)
人は、同額の利益を得る喜びよりも、同額の損失を被る痛みの方を大きく(約2倍〜2.5倍)感じるという心理傾向。
ダークパターン (Dark Patterns)
ダークパターンとは、意図しない購入や登録へ誘導したり、解約をわざと分かりにくくしたりして、ユーザーを騙すUIデザインです。代表的な種類と実例、悪意なく作ってしまう場合の注意点をまとめます。
ターゲットユーザー
プロダクトが優先して価値を届けると決めた利用者の範囲。属性ではなく、状況・課題・行動によって定義するほうが設計判断に結びつきやすい。
第一原理思考
物事を過去の慣習や他者との比較(類推)ではなく、これ以上分割できない基本的な真実(第一原理)まで分解し、そこから論理的に再構築する思考法。
タイムボクシング
タスクや活動に対して、あらかじめ「完了させる期限」ではなく「かけられる時間の上限(箱)」を設定し、その時間内で最大の成果を出すことを目指す時間管理手法。
タクソノミー(分類体系)
コンテンツや商品などの対象を、あらかじめ定めた基準で体系的に分類したカテゴリの構造。ナビゲーション、検索、フィルタの基盤となる。
タスク分析
ユーザーが目標を達成するまでの手順を、行動・判断・必要な情報といった単位に分解し、構造として整理する手法。業務システムやフロー設計の前提把握に用いられる。
ダチョウ効果 (Ostrich Effect)
不都合な情報やリスクが存在する時、それを見ないようにしたり、無視したりする心理的傾向。ダチョウが敵から隠れるために砂の中に頭を埋めるという(実際には誤った)迷信に由来する。
ダニング・クルーガー効果
能力が低い人ほど、自分の能力を過大評価してしまう認知バイアス。「知らないこと」を知らないため、正しく自己評価できない。
WCAG (Web Content Accessibility Guidelines)
W3Cが策定している、ウェブコンテンツを障害のある人や高齢者など、あらゆる人にとって利用しやすく(アクセシブルに)するための国際的なガイドライン。
ダブルダイヤモンド
英国デザイン評議会(British Design Council)が提唱した、デザインプロセスのフレームワーク。「発散(広げる)」と「収束(絞る)」を2回繰り返す形状から名付けられた。
ダブルバーレル質問
一つの質問の中に、2つの異なる論点を含んでしまっている質問のこと。回答者がどちらに対して答えていいか分からず、正確なデータが得られない原因となる。
多変量テスト
ページ内の複数の要素を同時に変化させ、各要素の効果と要素間の組み合わせ効果を分離して測定する実験手法。A/Bテストより多くのトラフィックを必要とする。
短期記憶
人間が一時的に情報を保持するための記憶システム。容量が非常に小さく(マジカルナンバー7±2、最近の研究では4±1とも言われる)、持続時間も短い(数秒〜数十秒)。
チームトポロジー
ソフトウェアデリバリーの速度と品質を向上させるための、効果的なチーム組織のモデルと相互作用のパターンを体系化したもの。コンウェイの法則を前提とし、システムアーキテクチャに合わせた組織設計を行う。
知覚価値 (Perceived Value)
顧客が製品やサービスに対して主観的に感じる価値。実際の価格や機能的価値とは異なり、ブランドイメージや個人の感情に左右される。
注意経済 (Attention Economy)
情報が溢れる現代において、人々の「注意(Attention)」こそが希少な資源であり、それを獲得・維持することが経済的な価値を持つとする概念。アテンション・エコノミー。
ツァイガルニク効果
「完了したタスク」よりも「中断されたタスク・未完了のタスク」の方が強く記憶に残るという心理現象。この「モヤモヤ」を利用してユーザーのエンゲージメントを高める。
定性調査
ユーザーの行動や発言、その置かれた文脈を解釈することで「なぜそうなるのか」を理解しようとする調査の総称。インタビュー、観察、ユーザビリティテストなどが含まれる。
停留 (Fixation)
アイトラッキングにおいて、視線が特定の場所に一定時間(通常200〜300ミリ秒以上)留まること。ユーザーがその情報を注視し、脳で処理・理解しようとしている状態を示す。
定量調査
ユーザーの行動や意識を数値として測定し、比較・検定できる形で扱う調査の総称。アンケート、ログ分析、A/Bテスト、指標計測などが含まれる。
データドリブンデザイン
デザイナーの勘や経験だけでなく、定量データ(アクセス解析、A/Bテスト結果など)や定性データ(ユーザーテストなど)に基づいて意思決定を行うデザイン手法。
デザインガイドライン
特定の文脈における設計上の判断を、実行できる粒度まで具体化した推奨事項の集合。原則より具体的で、個別の実装指示より抽象度が高い層に位置する。
デザインシステム
デザインの原則、スタイルガイド、再利用可能なコンポーネントライブラリなどを統合し、プロダクト開発を効率化・一貫化するための包括的な仕組み。
デザインスプリント
GV(Google Ventures)が開発した、5日間という短期間で「デザイン、プロトタイプ、ユーザーテスト」を行い、ビジネス上の重要な課題を解決・検証するプロセス。
デザイン批評
デザイン案を、設計上の目的・ユーザー・制約に照らして検証する合議の場。個人の好みではなく、目的達成度を軸に指摘と質問を行う点で、承認レビューや感想会と区別される。
デザイン標準
多数のプロダクトで共通して採用され、ユーザーが既に学習済みとみなせるUIの型。慣習として成立した事実上の標準と、規格として定められた標準の両方を含む。
テスト駆動開発 (TDD)
Test-Driven Developmentの略。実装コードを書く前に、まず失敗するテストコードを書き(Red)、次にそのテストを通すための最小限の実装を行い(Green)、最後にコードを整理する(Refactor)というサイクル(Red-Green-Refactor)を繰り返す開発手法。
テスラーの法則
「複雑性保存の法則」。すべてのシステムには、誰かが負担しなければならない「減らすことのできない複雑さ」が存在する。それを負担するのはエンジニア(システム)か、ユーザーか?
DevOps
Development(開発)とOperations(運用)が協力し、ソフトウェアのデリバリー速度と品質を高めるための文化、および手法。壁を取り払い、共通のゴール(ユーザーへの価値提供)に向かって協調する。
デフォルト効果
人は、自分で選択を変更する労力(認知負荷)を避け、最初から設定されている選択肢(デフォルト)をそのまま受け入れる傾向があるという心理効果。
デフォルト効果
人間は「何もしない(現状を維持する)」ことを最も楽な選択肢と感じ、あらかじめ設定された「デフォルト値」をそのまま受け入れる傾向。
デュアルトラックアジャイル (Dual Track Agile)
「何を作るか(Discovery)」と「どう作るか(Delivery)」の2つの活動を、並行して走らせるアジャイル開発アプローチ。
ドア・イン・ザ・フェイス
最初にわざと無理な要求をして断らせ、その直後に本来の(小さな)要求を出すことで、「譲歩してくれた」という罪悪感を利用して承諾率を上げる交渉術。
トゥイーン (Tweening)
In-betweening(中割り)の略語。アニメーションにおいて、ある状態(キーフレームA)から別の状態(キーフレームB)へと変化する際の中間フレームを自動生成するプロセスのこと。
同一性 (Identity)
ある対象が、時間が経過したり状態が変化したりしても、「同じものである」と認識される性質のこと。DDDにおいてはエンティティが持つ属性であり、UXにおいてはユーザーが自分自身(または操作対象)を認識する感覚を指すこともある。
統計的有意性
観測された差が、偶然のばらつきだけでは説明しにくいと判断できる状態。p値が事前に定めた有意水準を下回ることで示されるが、効果の大きさや実務上の重要性とは別の概念。
投資ループ
ユーザーが製品やサービスに対して、時間、労力、データ、金銭などを「投資」することで、そのサービスを使い続ける確率が高まる仕組み。ニール・イヤールの「フックモデル(Hook Model)」の最終段階。
同調圧力 (Peer Pressure)
集団の中で「周りの人と同じ行動をとらなければならない」と感じる心理的な圧力のこと。UXにおいては、ユーザーに行動を促す強力な動機付け(ソーシャルプルーフ)として利用される一方で、行き過ぎるとダークパターン(Dark Pattern)となる危険性がある。
透明性 (Transparency)
ユーザーに対して、システムの状態、プロセスの仕組み、データの扱いなどを隠さずに公開すること。ユーザーの不安を取り除き、製品やブランドへの信頼(Trust)を築くための基盤となる。
ドーパミンループ (Dopamine Loop)
脳内麻薬と呼ばれる神経伝達物質「ドーパミン」の分泌を促すようなフィードバックを繰り返し与えることで、ユーザーをサービスに依存させる仕組み。SNSの通知や「いいね」、無限スクロールなどが代表例。
ドッグフーディング
自社の製品やサービスを、開発者自身が日常的に使用すること。「自分のドッグフードを食べる(Eat your own dog food)」というフレーズに由来する。
ドハティの閾値
「0.4秒」という応答速度の境界線。システムがこの速度以内で反応すると、ユーザーは生産性を維持し、対話的な体験を感じることができる。
ドメイン駆動設計 (DDD)
ソフトウェアが解決しようとする領域(ドメイン)の複雑さを理解し、そのドメインの知識をコードにモデルとして落とし込む開発手法。エリック・エヴァンスによって提唱された。
ドメイン特化言語 (DSL)
特定の業界や業務領域(ドメイン)の問題を解決するために設計されたコンピュータ言語。汎用言語(JavaやRubyなど)と対比される。BDDにおけるGherkin記法もDSLの一種。
トランジション (画面遷移)
ある状態から別の状態へ、あるいはある画面から別の画面へと変化する過程のこと。Webやアプリにおいては、ページ遷移のエフェクトを指すことが多い。
ナビゲーション
情報構造をユーザーが移動できる形にしたUI上の仕組みと表示の総称。グローバルナビゲーション、パンくず、検索、関連リンクなど、目的地への到達を支える手段を含む。
ナビゲーション・ファティーグ
複雑なナビゲーションや階層構造によって、ユーザーが目的の情報に辿り着く前に疲れてしまい、離脱してしまう現象。
認知ウォークスルー法 (Cognitive Walkthrough)
ユーザーがタスクを達成する手順をシミュレートし、「ユーザーはここで迷わないか?」という問いを繰り返すことでユーザビリティ上の問題を発見する評価手法。
認知的倹約家 (Cognitive Miser)
認知的倹約家(Cognitive Miser)とは、人間が限られた認知資源を節約するため、できるだけ少ない思考コストで判断しようとする性質のこと。UXでは「考えなくても進める設計」の根拠になる。
ネガティブなピーク
一連の体験の中で、ユーザーが最も強い不快感やストレスを感じる瞬間のこと。ピーク・エンドの法則において、全体の印象を悪化させる最大の要因となる。
ネットプロモータースコア (Net Promoter Score)
「あなたはこの製品・サービスを親しい友人や同僚に薦めますか?」という質問への回答(0〜10点)を基に、顧客ロイヤルティを測る指標。
ノーススターメトリクス (North Star Metric)
プロダクトの成長とユーザーへの価値提供が正しく連動しているかを示す、たった一つの最重要指標。チーム全員が目指すべき「北極星」。
パーキンソンの法則 (Parkinson's Law)
「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」という法則。つまり、締切まで余裕があればあるほど、人はその時間を使い切るように無駄な作業を増やしたり、着手を遅らせたりしてしまう。
パーキンソンの凡俗法則
「自転車置き場の議論」とも呼ばれる。組織は、重要な議題(大規模インフラの建設など)よりも、些細で理解しやすい議題(自転車置き場の屋根の色など)について、多くの時間を費やして議論してしまうという法則。
パーソナライゼーション
ユーザー個人の属性、行動履歴、購買履歴、位置情報などのデータに基づいて、その人に最適な体験(コンテンツ、商品、UI)を提供する仕組み。
バーナム効果 (Barnum Effect)
誰にでも当てはまるような曖昧で一般的な性格記述を、自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう心理現象。「フォアラー効果(Forer Effect)」とも呼ばれる。
バイヤーズリモース (購入後の後悔)
高額な商品を購入したり、重要な意思決定をした直後に、「本当にこれでよかったのだろうか?」「もしかしたら騙されたのではないか?」と不安や後悔を感じる心理状態。
破壊的イノベーション
既存の市場のリーダーが提供する高性能・高価格な製品に対し、性能は劣るが低価格・簡便さを武器に新しい顧客層を開拓し、最終的に既存市場を駆逐するイノベーション。
白金比 (Platinum Ratio)
1:√3 (約1:1.732) の比率。「プラチナ比」とも呼ばれる。正三角形の底辺と高さの比率などに現れる。
バッファ (Buffer)
予測不能な事態(不確実性)に備えて、あらかじめ確保しておく「余裕」や「緩衝材」のこと。時間的な余裕(納期バッファ)や、リソースの余裕(予算バッファ)、あるいはシステム的な余裕(読み込みバッファ)などがある。
パフォーマンス (Performance)
ウェブサイトやアプリケーションがどれだけ速く表示され、どれだけスムーズに動作するか。「速さ」はUXの基礎的な品質であり、遅いサイトはユーザーにストレスを与え、離脱を招く。
パフォーマンスバジェット
Webサイトやアプリのパフォーマンス(表示速度など)に対して設定する「予算(目標上限値)」。これを超えないように開発・運用を行うことで、UXの劣化を防ぐ。
バランス (Balance)
デザインにおける視覚的な重み(Visual Weight)の釣り合い。対称的なバランス(Symmetrical Balance)と、非対称的なバランス(Asymmetrical Balance)がある。
バリュープロポジションキャンバス (Value Proposition Canvas)
顧客のニーズ(Customer Profile)と、自社の提供価値(Value Map)が合致しているか(フィットしているか)を検証するためのフレームワーク。
パレートの法則
「結果の80%は、原因の20%から生じる」という経験則(80:20の法則)。UXにおいては、ユーザーが利用する機能の80%は、全機能のわずか20%に集中していることが多い。
ピーク・エンドの法則
人間は過去の経験を判断する際、その期間の「合計」や「平均」ではなく、「最も感情が動いた瞬間(ピーク)」と「最後(エンド)」だけで全体を評価してしまうという法則。
ヒートマップ (Heat Map)
データの値を色(赤〜青など)のグラデーションで可視化するグラフ表現。Web解析においては、ユーザーがページのどこをクリックしたか、どこまでスクロールしたか、どこを熟読したかを色分けして表示するツールを指すことが多い。
BHAG (Big Hairy Audacious Goal)
ジェームズ・コリンズらが提唱した「とてつもなく大きく、困難だが、達成すれば世界が変わるような大胆な目標」。組織を長期的に方向づけ、人々の情熱を掻き立てるビジョンのこと。
ピグマリオン効果
「君ならできる」と期待されると、人はその期待に応えようとしてパフォーマンスが向上する現象。逆に期待されないと成果が下がる現象はゴーレム効果と呼ばれる。
ビジネスモデルキャンバス (BMC)
ビジネスの構造を9つの要素(顧客、提供価値、チャネル、関係性、収益、リソース、活動、パートナー、コスト)に分解し、1枚のシートで可視化するフレームワーク。
ビジョン (Vision)
組織やプロジェクトが将来的に「どのような姿になっていたいか」を描いた理想図。ミッション(存在意義)が「なすべきこと」であるのに対し、ビジョンは「達成された状態」を指す。
非対称性 (Asymmetry)
左右や上下が対称(シンメトリー)ではない状態。デザインにおいては、意図的にバランスを崩すことで視覚的な動きや緊張感を生み出し、ユーザーの目を特定の部分に誘導するために用いられる。
HiPPO
"Highest Paid Person's Opinion(最も給料の高い人の意見)"の略。データやユーザーの声よりも、権威ある人の鶴の一声で意思決定がなされてしまうことへの皮肉。
美的ユーザビリティ効果
デザインの見た目の良し悪しが、そのプロダクトの使いやすさの評価にまで影響を及ぼす心理現象。見た目が良いと「使いやすい」と錯覚しやすい。
ビヘイビア駆動開発 (BDD)
Behavior Driven Developmentの略。「システムがどう振る舞うべきか(Behavior)」というユーザー視点のシナリオをテストケースとして記述し、それを満たすように実装を進める開発手法。TDD(テスト駆動開発)の進化形。
ヒューリスティック (Heuristic)
複雑な問題を解決する際に、厳密な論理や統計ではなく、経験則や直感を用いて素早く解を導き出す思考のショートカット(近道)。
ヒューリスティック評価 (Heuristic Evaluation)
ユーザビリティの専門家が、経験則(ヒューリスティクス)に基づいてUIをチェックし、問題点を発見する評価手法。低コストで多くの問題を見つけられる。
費用対効果分析 (Cost-Benefit Analysis)
あるアクションや投資に対して、得られる利益(ベネフィット)と、かかる費用(コスト)を比較し、その妥当性を評価すること。
品質保証 (QA)
Quality Assuranceの略。製品が定められた品質基準を満たしているかを確認し、保証する活動のこと。単なるバグ探し(テスティング)だけでなく、品質を担保するためのプロセス全体を指す。
ファーストビュー
ページを開いた直後にスクロールせずに見えている領域。英語圏では紙面の折り目に由来する Above the Fold と呼ばれる。端末や画面サイズによって範囲が変わる。
ファネル分析
ユーザーが目標(コンバージョン)に至るまでの各ステップ(遷移)を定義し、どのステップでどれくらいのユーザーが離脱したかを可視化する分析手法。
フィーチャークリープ
プロダクトの開発過程において、当初の計画にはなかった機能が次々と追加され、結果として製品が肥大化・複雑化してしまう現象。「機能の増殖」。
フィードバック
ユーザーの操作に対するシステムからの反応。ボタンを押した感触、送信完了の通知、エラー表示など、対話の成立を確認し安心感を与えるための必須要素。
フィードフォワード
ユーザーが操作を実行する前に、その操作がどのような結果をもたらすかを伝える手がかり。実行後に結果を知らせるフィードバックと対になる概念。
フィッツの法則
「ターゲットへの到達時間は、ターゲットまでの距離とターゲットの大きさに依存する」という法則。ボタンは大きく、押しやすい場所に配置すべきという原則の根拠。
フィルターバブル
アルゴリズムによって、自分の好みに合う情報ばかりが表示され、反対意見や未知の情報に触れる機会が遮断されてしまう現象。自分が「情報の泡(バブル)」の中に孤立していることに気づかない。
フェイク・アージェンシー
実際には期限や在庫の減少がないにも関わらず、「残りわずか」「今だけ」と嘘をついてユーザーを急かし、コンバージョンを迫るダークパターン。
フェイルセーフ
システムが故障や誤操作によって異常な状態になったとしても、安全側に動作するように設計する思想。UXにおいては、ユーザーがミスをしても致命的な結果(データ消失など)にならないようにすることを指す。
フェイルファスト
「早く失敗して、早く学ぶ」という考え方。時間をかけて完璧なものを作ってから失敗するよりも、早い段階で小さな失敗を繰り返し、修正していくほうが、最終的な成功確率は高まる。
フェヒナーの法則
「感覚の大きさは、刺激の強さの対数に比例する」という法則。刺激が強くなるほど、変化を感じ取るためにはより大きな変化量が必要になる(鈍感になる)。
フォーカストラップ (Focus Trap)
モーダルやドロワーが開いている間、キーボード(Tabキー)のフォーカス移動をそのUIコンポーネントの内部だけに閉じ込める実装手法。
フォーカルポイント (焦点)
ユーザーの視線が自然と集まる場所、または意図的に視線を集めるために作られたデザイン上のポイント。「アイキャッチ」とも呼ばれる。
フォグの行動モデル (FBM)
BJ Fogg博士が提唱した、人の行動を決定づける3つの要素(モチベーション、能力、トリガー)に関するモデル。「行動 = モチベーション × 能力 × トリガー」で表される。
FOMO (Fear of Missing Out)
「自分がいない間に他人が有益な体験をしているのではないか」という不安や焦りのこと。SNSの常時チェックや、期間限定セールへの衝動的な参加の動機となる。
フォン・レストルフ効果
「孤立効果」とも呼ばれる。複数の類似したオブジェクトが存在する場合、他と異なる(孤立した)オブジェクトが最も記憶に残りやすいという心理現象。
不可逆な操作 (Irreversible Action)
データの完全削除、アカウント退会、高額な決済確定など、実行した後に元の状態に戻す(Undoする)ことができない重大な操作。
フックモデル
ユーザーを製品に習慣的に(無意識に)アクセスさせるための4段階のサイクルモデル。「トリガー」「アクション」「リワード」「インベストメント」で構成される。
フット・イン・ザ・ドア
最初に小さな負担の少ない頼み事をして承諾させ、徐々に要求を大きくしていくことで、最終的に大きな頼み事を承諾させる交渉術。「一貫性の原理」を利用したもの。
プライバシー・バイ・デザイン (Privacy by Design)
個人情報保護の機能を後付けするのではなく、システムの企画・設計段階からあらかじめ組み込んでおくという考え方。7つの基本原則(プロアクティブ、デフォルト設定、埋め込み、ポジティブサムなど)からなる。
プライミング効果 (Priming Effect)
先行する刺激(プライマー)が、その後の刺激(ターゲット)の処理や解釈に、無意識のうちに促進的または抑制的な影響を与える心理現象。「呼び水効果」とも呼ばれる。
プラシーボボタン
実際には機能していないが、ユーザーに「操作した」という安心感や満足感を与えるために設置されたボタン。「偽薬(プラシーボ)効果」を狙ったもの。
プラシーボ効果
偽薬効果。「効く」と信じて飲むと、成分の入っていない偽薬でも実際に効果が出てしまう現象。UIにおいては、機能的な裏付けのない要素がユーザーの満足度を高めることを指す。
フラットデザイン
立体感(影、質感、グラデーション)を排除し、シンプルで平面的な要素で構成するデザインスタイル。情報の可読性と読み込み速度を重視する。
ブランディング (Branding)
製品やサービスに対する共感や信頼を通じて、顧客にとっての「固有の価値」を構築する活動。UXにおいては、一貫した体験を通じてブランド・プロミス(約束)を守り続けること。
フリーライダー問題 (Free Rider Problem)
公共財やサービスの恩恵を受けているにもかかわらず、そのコストや負担を支払わない現象。集団作業においては、努力しなくても報酬が得られる状況下で、個人の貢献度が下がること(社会的手抜き)を指す。
ブルーオーシャン・ストラテジー (ブルーオーシャン戦略)
競争の激しい既存市場(レッドオーシャン)で戦うのではなく、競争のない未開拓市場(ブルーオーシャン)を創造し、高収益と成長を実現する戦略。
ブルックスの法則 (Brooks's Law)
「遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加は、プロジェクトをさらに遅らせるだけである」という法則。フレデリック・ブルックスが著書『人月の神話』で提唱した。
フレームレート (fps)
フレームレートとは、1秒間に表示されるフレーム(静止画)の枚数のことで、単位はfps(frames per second)です。数値が高いほど動きは滑らかに見えます。UIアニメーションでは60fpsが基準で、30fpsを下回ると動きが途切れて見えます。
プレマックの原理
「頻繁に行う行動(好む行動)」を報酬として設定することで、「あまり行わない行動(嫌な行動)」を強化できるという心理学の原理。「おばあちゃんの知恵袋」とも呼ばれる。
プレモーテム (Pre-mortem)
プロジェクト開始前に「完全に失敗した未来」を仮定し、原因を全員で議論することで隠れたリスクを洗い出す手法。楽観性バイアスの排除に有効。
フロー理論
ミハイ・チクセントミハイが提唱した心理学理論。人間がその活動に完全に没頭し、精力的に集中している最適な心理状態(フロー)について説いたもの。
プログレスバー
タスクの完了までの進捗状況を視覚的に表示するインジケーター。ユーザーに「あとどれくらいで終わるか」を伝え、待ち時間のストレスを軽減する役割がある。
プロスペクト理論
ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーが提唱した行動経済学の理論。人間は利得よりも損失を過大に評価し、損失を回避しようとする傾向がある。
プロダクトオーナー (Product Owner)
スクラムチームにおいて、プロダクトの価値を最大化することに責任を持つ役割。プロダクトバックログの管理と優先順位付けを行う。
プロダクトマーケットフィット (PMF)
顧客が満足する製品を、最適な市場で提供できている状態。「作れば飛ぶように売れる」状態のこと。
プロブレム・ソリューション・フィット (Problem-Solution Fit)
「顧客が抱える切実な課題(Problem)」が存在し、自社の提供する「解決策(Solution)」がその課題を適切に解決できる状態。
文脈効果 (Context Effect)
対象そのものの性質だけでなく、それが置かれている状況(文脈・コンテキスト)によって、知覚や認知・解釈が変化する現象。同じ情報でも、前後の文脈によって全く異なる意味に受け取られることがある。
ペインポイント
ユーザーが解決したいと思っている悩み、不満、障害のこと。「顧客の痛み」とも呼ばれ、プロダクトやサービスが解消すべき根本的な課題を指す。
ベータテスト
製品の正式リリース前に、限定されたユーザー(ベータテスター)に製品を使ってもらい、バグの発見やユーザビリティの確認、フィードバックの収集を行うプロセス。
ベジェ曲線
コンピュータグラフィックスで曲線を表現するための数学的な手法。UIデザインにおいては、アニメーションのイージング(速度変化)を細かく制御するための「3次ベジェ曲線(Cubic Bézier)」として使われることが多い。
ベネボレント・デセプション
「慈悲深い欺瞞」の意味。ユーザーの利益のために、あえて嘘をついたり、事実とは異なる表示を行ったりするデザイン手法。
ペルソナ
サービスやプロダクトの典型的なユーザー像を定義した架空の人物モデル。ターゲットユーザーへの共感を深め、チーム内での認識を統一するために使われる。
ベンジャミン・フランクリン効果
「助けてあげた相手のことを好きになる」という心理現象。助けたという行動を正当化するために「助ける価値のある人だから助けたのだ」と脳が認知的不協和を解消しようとするため。
返報性の原理 (Reciprocity Principle)
「誰かに何かをしてもらうと、お返しをしなければならない」と感じる心理的義務感。恩を受けたら返したくなる心理。
ホーソン効果
人は「観察されている」「注目されている」と知ると、期待に応えようとしたり、良いところを見せようとして、行動やパフォーマンスを変える傾向がある。
補間 (Interpolation)
2つの既知の値(始点と終点)の間にある、未知の値を計算で埋めること。アニメーションにおいては、開始フレームと終了フレームの間にある「中割り(In-betweening)」をコンピュータが自動的に計算生成することを指す。
ポステルの法則
「入力に関しては寛容に、出力に関しては厳格に」。堅牢性原則(Robustness Principle)とも呼ばれ、ユーザーの多様な振る舞いを受け止める設計思想。
ポストモーテム
「事後検証」や「検死」の意味。プロジェクトやインシデントの終了後に、何がうまくいき、何が失敗したのかを振り返り、次に活かすためのプロセス。
ポップアップ疲れ
Webサイトを閲覧中に、広告、Cookie同意、ニュースレター登録などのポップアップが次々と表示され、ユーザーがうんざりして離脱してしまう現象。
ホフスタッターの法則 (Hofstadter's Law)
「物事はいつも思ったより長くかかる。ホフスタッターの法則を計算に入れてもなお。」という再帰的な法則。どんなに見積もりを厳密に計算し、バッファを積んだとしても、それでもやっぱり遅れるという経験則。
ホワイトスペース (White Space)
デザイン要素の周囲や間の「何もない」スペース。単なる空白ではなく、意図的に作られた「間」であり、情報のグループ化や強調、高級感の演出に不可欠な要素。
本能レベルのデザイン (Visceral Design)
ドナルド・ノーマンが提唱した「感情デザイン(Emotional Design)」の3つのレベル(本能・行動・内省)のうちの最初のレベル。パッと見た瞬間の直感的な反応。
マーフィーの法則
「失敗する可能性のあるものは、必ず失敗する」という経験則。悲観的な法則として知られるが、エンジニアリングやデザインにおいては「最悪の事態を想定して設計せよ」という教訓として扱われる。
マイクロインタラクション
ユーザーの操作に対する微細な反応やフィードバックのこと。システムのステータスを伝えたり、操作の結果を直感的に理解させたりする役割を持つ。単なる装飾ではなく、機能的な意味を持つ。
マイクロコピー
ボタンのラベル、エラーメッセージ、入力フォームの注釈など、UI上の極めて短いテキストのこと。ユーザーの行動を後押ししたり、不安を解消したりする重要な役割を持つ。
マイクロサービス
巨大な一枚岩(モノリス)のアプリケーションを、小さく独立した複数のサービスの集合体として構築するアーキテクチャスタイル。各サービスはネットワーク経由で連携する。
マイクロジャーニー
ユーザーが特定の小さなタスク(例:パスワードの再設定、プレイリストの作成)を完了するための一連のステップ。カスタマージャーニー全体の中にある、局所的な体験の単位。
マジックナンバー7
人間が短期記憶で一度に保持できる情報の数は「7±2(5〜9)」であるという法則。ただし、近年の研究では「4±1」の方が正確であるとも言われている。
マテリアルデザイン
2014年にGoogleが提唱したデザインシステム。「紙とインク」のメタファーに基づき、デジタルの世界でも現実世界の物理法則(重力、奥行き、影)を取り入れ、直感的な操作性を実現する。
満足化 (Satisficing)
無限の選択肢の中から「最高」のものを選ぼうとするのではなく、「あらかじめ設定した基準を満たす」最初の選択肢で決定する意思決定戦略。Satisfy(満足させる)とSuffice(十分である)を組み合わせた造語。
ミニマリズム
「Less is More(少ないことは、より豊かなこと)」を理念とし、不必要な要素を極限まで削ぎ落とすことで、本当に重要なコンテンツや機能を際立たせるデザイン手法。
メンタル・アカウンティング (Mental Accounting)
お金の出所や使い道によって、主観的な価値が変わる心理傾向。「心の家計簿」とも呼ばれる。
モーションデザイン
アニメーションや視覚効果を用いて、ユーザーインターフェースに時間軸(動き)の概念を取り入れるデザイン領域。単なる装飾ではなく、使いやすさやブランド体験を向上させることを目的とする。
黙従バイアス (Acquiescence Bias)
質問の内容に関わらず、肯定的な回答(はい、そう思う)や、同意を示す選択肢を選んでしまう心理的傾向。「イエスマン効果」とも呼ばれる。
目的志向デザイン
アラン・クーパーが提唱したデザイン手法。「ユーザーが達成したい目標(ゴール)」を最優先に考え、そこから逆算して機能やインターフェースを設計する。
モックアップ
配色、タイポグラフィ、画像などのビジュアル要素まで作り込まれた静止状態のUI表現。忠実度は高いが操作はできず、ワイヤーフレームとプロトタイプの中間に位置づけられる。
モデレーター
ユーザビリティテストやインタビュー、フォーカスグループなどで場を進行し、参加者の自然な反応を引き出す役割。自らの介入が結果に与える影響を最小化することが求められる。
問題空間と解決空間
デザインプロセスにおける2つの領域。「顧客が抱えている課題・ニーズ(問題空間)」と、それを「どうやって解決するか(解決空間)」を明確に区別して考える概念。「これは“考え方の分離”であり、“検証状態”を指すPSFとは異なる」
YAGNI (You Aren't Gonna Need It)
"You Aren't Gonna Need It"(それは必要にならない)の略。「今必要な機能だけを実装せよ」というXP(エクストリーム・プログラミング)の原則。将来使うかもしれないという不確実な予測で機能を作り込むことを戒める。
UXデザイン
ユーザーがプロダクトやサービスを通じて得る体験を、調査・設計・検証のサイクルを通じて意図的に組み立てる活動。UIの見た目づくりに限定されない。
ユーザーインターフェース (UI)
ユーザーと製品(システム)が情報をやり取りするための接点(インターフェース)。画面のデザイン、ボタン、フォント、音声入力など、ユーザーが目にする・触れる部分すべて。
ユーザーインターフェース (User Interface)
ユーザーインターフェース(UI)とは、ユーザーと製品・サービスが接するすべての要素のこと。画面、ボタン、フォーム、アイコンなど「見て・触れて・操作する」接点を指す。
ユーザーインタビュー
ユーザーと直接対話し、その行動や背景にある心理、ニーズを探る定性調査手法。1対1で行うデプスインタビュー(Depth Interview)が一般的。
ユーザーエクスペリエンス (User Experience)
ユーザーが製品やサービスを利用する過程で得られる体験の総称。使いやすさ(Usability)だけでなく、感情、価値観、満足度などを含む包括的な概念。
ユーザー共感
ユーザーの感情、ニーズ、状況を自分のことのように理解し、感じ取ること。ユーザー中心設計(UCD)の出発点であり、最も重要なマインドセット。
ユーザーストーリー
アジャイル開発において、ユーザー視点で機能要件を記述したもの。「<ユーザー>として、<価値>を得るために、<機能>がほしい」という形式で書かれる。
ユーザーセグメント
ユーザー全体を、行動・状況・属性などの基準で分割した集合。分析の単位として使われ、平均値に埋もれる差異を可視化することを目的とする。
ユーザー中心設計 (User-Centered Design)
システムや開発者の都合ではなく、常に「ユーザー」を全てのプロセスの中心に据えて製品開発を行う思想およびプロセス。
ユーザーディライト
ユーザーの期待を満たすだけでなく、その期待を「超える」ことで生まれる驚きや喜びの感情。愛されるプロダクトに不可欠な要素。
ユーザーフロー
ユーザーがある目標を達成するまでにたどる画面遷移と分岐を、順序と条件とともに図として表したもの。実装前の抜け漏れ確認に用いられる。
ユーザビリティ (Usability)
特定のユーザーが、特定の利用状況において、特定の目標を達成するために製品を利用する際の「有効性」「効率性」「満足度」の度合い。
ユーザビリティ評価
プロダクトが特定のユーザー・目標・利用状況において、有効さ・効率・満足度の面で使えているかを確かめる活動の総称。専門家評価とユーザー参加型評価の双方を含む。
ユースケース
システムとユーザー(アクター)のやり取りを記述したもの。特定の目標を達成するために、ユーザーがシステム上でどのような操作を行い、システムがどう応答するかをシナリオ形式で定義する。
誘導質問 (Leading Question)
回答者に特定の答え(または望ましい答え)を示唆したり、前提としたりする質問の仕方。「誘導尋問」。調査結果を歪める最も一般的な原因の一つ。
ユニバーサルデザイン (Universal Design)
「できるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインする」という考え方。ロナルド・メイスによって提唱された。調整や特別な設計を後から追加するのではなく、最初から全ての人にとって使いやすいものを目指す。
ユビキタス言語
開発者、ドメインエキスパート、ユーザーなど、プロジェクトに関わる全ての人が共通して使う言葉のセット。DDD(ドメイン駆動設計)において、チームの共通認識を形成するために定義される。
余白 (Negative Space)
デザイン要素(テキスト、画像、ボタンなど)の周囲にある空白の領域のこと。「ホワイトスペース」とも呼ばれるが、色が白である必要はない。
ライフサイクル
オブジェクトやエンティティが生成され、変化し、最終的に消滅するまでの一連の流れのこと。DDDではエンティティのライフサイクル管理(リポジトリやファクトリ)が重要となる。UXではプロダクトライフサイクルや顧客ライフサイクルを指すこともある。
楽観的UI
サーバーからの応答を待たずに、操作が成功したものとして画面を先に更新し、実際に失敗した場合のみ状態を戻すUI実装方針。体感的な応答速度を高める。
ラピッドプロトタイピング
完成度よりもスピードを重視し、製品の試作モデル(プロトタイプ)を素早く作成し、ユーザーからのフィードバックを得て改善する開発手法。
ラポール係数
ユーザーとの間に築かれる心理的な「信頼関係」の度合い。ラポール係数が高いほど、ユーザーはサービスに対して好意的になり、多少のミスも許容してくれるようになる。
ランディングページ
特定の流入経路から訪れたユーザーが最初に着地するページ。広告実務では、ひとつのコンバージョン行動に絞って設計された単独ページを指すことが多い。
リーチャビリティ
ユーザーが特定のUI要素(ボタンやリンク)に、身体的な負担なく到達できる容易さのこと。特にスマートフォンにおける「指の届く範囲」を指すことが多い。
リーンキャンバス (Lean Canvas)
アッシュ・マウリャが考案した、スタートアップ向けの1枚のビジネスモデル図。ビジネスモデルキャンバスをベースに、「課題」と「解決策」に焦点を当てて改良されたもの。
リーンUX
リーンスタートアップ(構築→計測→学習)の考え方をUXデザインに適用し、ドキュメント作成よりも「成果物(動くもの)」と「学習」を重視するアプローチ。
リキッドレイアウト / フルイドレイアウト (Fluid Layout)
画面幅に合わせてコンテンツの幅が「%(パーセント)」などで相対的に伸縮するレイアウト手法。
リクルーティング(調査参加者の募集)
調査の目的に照らして必要な条件を満たす参加者を選定し、募集・確定させる工程。スクリーナーによる条件判定、謝礼設計、日程調整までを含む。
リサーチクエスチョン
ある調査で答えを出すと定めた問い。調査手法、参加者条件、分析方法を決める起点となり、参加者に直接投げかける設問とは区別される。
リサーチの民主化
専門のUXリサーチャーだけでなく、デザイナー、エンジニア、プロダクトマネージャーなど、プロジェクトに関わる誰もがユーザーリサーチを行えるようにすること、またはそのデータにアクセスできるようにすること。
利用状況の分析
ユーザーが実際に製品やサービスを使用している現場(コンテキスト)に訪問し、観察とインタビューを組み合わせて行う調査手法。「師匠と弟子」モデルを用い、ユーザーの作業手順だけでなく、その背後にある意図や環境要因を明らかにする。
リンゲルマン効果 (Ringelmann Effect)
集団の規模が大きくなるにつれて、個人のパフォーマンス(貢献度)が低下する現象。社会的手抜き(Social Loafing)の起源となった実験結果であり、特に身体的な共同作業(綱引きなど)において顕著に見られる。
レイジーローディング
「遅延読み込み」のこと。Webページの初期表示を高速化するため、画像などの重いデータを、ユーザーがスクロールしてその位置に来るまで読み込まない技術。
レイテンシ (遅延)
データ転送における待ち時間のこと。サーバーにリクエストを送ってから反応が返ってくるまでの「往復時間(RTT)」などを指す。レスポンスタイムの一部を構成する要素。
レガシーシステム
技術的に古くなったコンピュータシステムやプログラムのこと。単に古いだけでなく、保守が困難で、新しいビジネス要件に対応できなくなっている(技術的負債を抱えている)状態を指すことが多い。
レスポンシブデザイン (Responsive Design)
閲覧するデバイスの画面サイズ(PC、タブレット、スマホ)に応じて、レイアウトやデザインを柔軟に調整し、最適な表示を提供する手法。
レスポンスタイム (反応時間)
システムがユーザーの入力(クリックやタップなど)を受け付けてから、結果を返すまでの時間。Webパフォーマンスにおける重要な指標であり、UXに直結する。
レンダリングパス
ブラウザがHTML、CSS、JavaScriptを読み込んでから、実際に画面にピクセルを描画するまでの一連の工程(Critical Rendering Path)。
ロミオとジュリエット効果
特定の目的達成において、障害があった方が、かえってその目的を達成しようとする気持ち(愛着や執着)が高まる心理現象。心理的リアクタンスと関連する現象。
ワークモデル
現場観察で得た仕事の実態を、流れ・順序・道具・関係者・場所といった観点別に図として整理したもの。Contextual Design の分析手法として提唱された。
ワイヤーフレーム
色や画像などの装飾を省き、要素の種類・配置・優先順位といった構造だけを示した画面の設計図。情報構造の合意形成に用いられる。
和風デザイン (Japanese Design)
日本の伝統的な美意識や文化的背景を取り入れたデザインスタイル。余白(Ma)、非対称性、自然素材の質感、縦書き、そして白銀比などが特徴として挙げられる。
意図的な摩擦
ユーザーの行動をあえて妨げ、立ち止まらせるデザイン手法。誤操作の防止、熟考の促進、確認のために戦略的に用いられる「良い摩擦」について。
黄金比 (Golden Ratio)
「1:1.618」または「1:φ」で表される比率。UIデザインでは、長方形の縦横比、カラム幅、タイポグラフィのサイズ差などを整えるための構図ガイドとして使われる。
画像優位性効果
「画像は文字よりも記憶に残りやすく、認識されやすい」という現象。テキストだけの説明よりも、アイコンや図解を添えた方が学習効果が高い。
確証バイアス
自分の信念や仮説を肯定する情報ばかりを集め、反証する情報を無視・軽視する傾向。SNSのエコーチェンバー現象を強める一因とされる。
期待不一致理論
顧客満足度は、「事前の期待値」と「実際の体験」の差(ギャップ)によって決まるという理論。体験が期待を上回れば「満足」、下回れば「不満」となる。
逆心理 (Reverse Psychology)
逆心理(Reverse Psychology)とは、あえて反対のことを言い、「自分で決めたい」という気持ちを利用して、相手に取ってほしい行動を引き出す手法です。カリギュラ効果とも呼ばれます。広告コピーでの実例と、使うときのリスクを説明します。
共感ギャップ
人は冷静な時(Cold状態)、感情が高ぶった時(Hot状態)の自分がどう行動するかを正しく想像できない。逆に、Hotな時は冷静に判断できない。
系列位置効果
リストや一連の情報において、最初(初頭効果)と最後(親近効果)の項目が最も記憶に残りやすく、中間の項目は忘れられやすいという記憶の法則。
検索練習
「思い出す」という行為そのものが記憶を強化する学習効果(テスト効果)。単にテキストを再読するよりも、テストを行って記憶を取り出す(検索する)方が学習効果が高い。
後知恵バイアス
結果を知った後になって、当初の予測や記憶を無意識に書き換え、「最初からそうなることは分かっていた」と思い込んでしまう心理現象。
好意の原理
人は、自分が好意を持っている相手(魅力的、類似している、親切な人)からの頼み事を受け入れやすい。類似性(similarity)」「外見的魅力(attractiveness)」「称賛(compliments)」が好意を高める要因である。
自己の報酬
「より有能になりたい」「難問を解きたい」という、自分自身の内部から湧き上がる達成感や成長欲求を満たす報酬。内発的動機づけに基づく報酬であり、フックモデルでは変動報酬の一種として位置づけられる。
社会的手抜き
集団で作業を行う時、一人で作業する時よりも、一人当たりの努力量(パフォーマンス)が低下する現象。個人の貢献が見えにくくなることや、責任の分散によって動機づけが低下する。
狩野モデル
顧客満足度に影響を与える品質要素を「当たり前品質」「一元的品質」「魅力的品質」「無関心品質」「逆品質」の5つに分類するモデル。品質の分類は時間とともに変化する点が特徴である。
授かり効果
自分が所有しているもの(または所有していると感じているもの)に対して、客観的な市場価値よりも高い価値を感じ、手放すことを極端に嫌う心理。
情報の空白
知っていることと知りたいことの間にギャップ(空白)がある時、人はそれを埋めようと強烈な好奇心を抱き、クリックやスクロールといった行動を起こす。
心理的リアクタンス
自分の選択の自由が脅かされたと感じた時、それに反発して自由を回復しようとする心理。自由の回復動機(motivational state)。禁止されるとしたくなる「カリギュラ効果」もその一種。
心理的所有感
「これは私のものだ」という感覚。法的な所有権に関わらず、自分が関与したり、カスタマイズしたりしたものに対して、強い愛着や価値を感じる心理状態。
親近性バイアス
過去に接触したことのある対象を、より好ましく・安全だと感じやすくなる心理傾向。未知のものより既知のものを優先する認知的バイアスの一種。
選択のパラドックス
選択肢が増えれば増えるほど、自由になるどころか、選ぶことの難しさや、選んだ後の後悔(「あっちの方が良かったかも」)が増大し、幸福度が下がる現象。
選択的注意
膨大な情報の中から、自分にとって重要だと判断した情報だけに意識を向け、それ以外を無視(フィルタリング)する脳の機能。カクテルパーティー効果はその代表的な例。
代表性ヒューリスティック
「AがBの典型例(プロトタイプ)にどれだけ似ているか」を基準に、確率やカテゴリーを直感的に判断してしまう思考の近道。
単純接触効果
興味がなかったものでも、何度も見たり聞いたりして接触回数が増えるにつれて、次第に好感度や評価が高まっていく心理現象。(ザイオンス効果)
段階的開示
最初は最も重要な情報だけを表示し、詳細や高度な機能はユーザーのリクエストに応じて段階的に開示する手法。認知負荷を下げ、初心者を圧倒しないための設計原則。
内発的動機づけ
「報酬がもらえるから」「怒られるから」といった外部要因ではなく、「楽しいから」「興味があるから」という自分の内側から湧き出る意欲。
二重符号化説
情報を「言語的コード」と「イメージ的コード」という2つの独立したシステムで符号化することで、想起の手がかりが増え、記憶が促進されやすくなるという理論。
能動的な没入
ユーザーが少しの努力や操作を行うことで、コンテンツへの没入感や愛着がかえって深まる現象。「リーン・バック(受動的)」の対義語としての「リーン・フォワード(能動的)」な体験。
白銀比(Silver Ratio)
1:√2 (約1:1.414) の比率。「大和比」とも呼ばれ、日本的な美の基準とされることがある比率。A判・B判の用紙サイズや、法隆寺の五重塔などに使われている。
反応型オンボーディング
ユーザーが困ったり、特定のアクションを起こした瞬間にだけ表示されるガイド。一方的なツアー(プロアクティブ)とは異なり、ユーザーのペースを尊重する支援手法。
非注意性盲目
特定の対象に注意を集中していると、それ以外の予期しない事象(たとえそれが目立つものであっても)が全く見えなくなる現象。
不気味の谷
ロボットやCGキャラクターが人間に近づくにつれ、ある一定のラインを超えると急激に「不気味さ・嫌悪感」を感じる現象。リアリティの追求には落とし穴がある。
変動報酬
「毎回必ずもらえる」報酬よりも、「いつ、どれくらい貰えるか分からない(ランダムな)」報酬の方が、報酬予測誤差(Reward Prediction Error)を通じて、行動が強化・習慣化される。
傍観者効果
自分以外に傍観者がいる時、「誰かがやるだろう」と考えて率先して行動しなくなる心理。人数が多いほど、行動への責任感が分散され(責任の分散)、誰も動かなくなる。
防衛的デザイン
ユーザーの誤操作や予期せぬ行動を前提とし、エラーを未然に防ぐ(Error Prevention)と同時に、発生したエラーから安全に回復できるよう設計する思想。フールプルーフやフェイルセーフと関連する概念。
目標勾配効果
ゴール(目標)に近づけば近づくほど、やる気が高まり、行動のスピードが加速する心理傾向。スタンプカードやプログレスバーで活用される。
誘惑バンドル
「やらなければならないこと(苦痛)」と「やりたいこと(快楽)」をセット(バンドル)にすることで、先延ばしを防ぎ、行動を促進するテクニック。
利用可能性ヒューリスティック
「すぐに思い出せる情報(最近のこと、衝撃的なこと)」を重視して判断してしまう心理傾向。頻度や確率の判断を誤らせる原因となる。
労働の錯覚
「ユーザーは、サービスが自分のために努力している様子が可視化されると、その結果に対してより高い価値や満足を感じやすい」という心理現象。単なる遅延ではなく、「何をしているか」を示すプロセスの可視化することで信頼性を高める。
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ここに掲載されていないトピックについても、リクエストがあれば解説記事を追加します。 わかりにくい点や、具体的な事例について知りたいことがあれば教えてください。
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