UIXHERO
#484
心理学・認知バイアス
#484

しすてむわん・しすてむつー

システム1・システム2 (System 1 and 2)

別名・表記:Dual Process Theory二重過程理論速い思考と遅い思考

UIXHERO Definition

「直感(システム1)」と「論理(システム2)」。脳には2つのOSがある。

概要

人間の脳内処理における2つの異なるモード。

  • システム1(速い思考): 直感的、自動的、無意識的、感情的。努力を要さず、並列処理が可能。ヒューリスティックやバイアスの温床でもある。
  • システム2(遅い思考): 論理的、意識的、制御的、計算的。努力と集中を要し、直列処理しかできない。システム1の判断を監視・修正する役割を持つが、怠け者(Lazy)である。

UXでの活用

  • 認知的流暢性(Cognitive Fluency): サイトの読み込みを速くし、フォントを見やすくし、レイアウトをシンプルにすることで、システム1に「このサイトは簡単で信頼できる」と感じさせる。
  • フリクションの設計: 間違えてはいけない操作(データ削除など)の前に、あえて確認ダイアログを出したり、手入力を求めたりすることで、システム2を喚起し、ミスを防ぐ。
  • ファーストインプレッション: ユーザーは最初の0.05秒(システム1)でサイトの美しさや信頼性を判断する。ビジュアルデザインはシステム1への訴求として重要。

💡 使いどころ

ユーザーの認知状態を分析する時。基本的にはシステム1(無意識・直感)で操作できるように設計し、重要な確認画面などではシステム2(意識・熟考)を起動させるようなデザインにする。

⚠️ 注意点・誤用

ユーザーは可能な限りシステム2を使いたがらない(認知的人類学者)。システム2を強制するデザイン(難解な説明文や複雑な計算)は、離脱の原因になる。

具体例

  • システム1: 「2 + 2 = ?」と聞かれて即座に「4」と答える。怒っている人の顔を見て危険を察知する。
  • システム2: 「17 × 24 = ?」を暗算する。確定申告の書類を作成する。
出典・参考文献:
  • Kahneman, D. (2011). Thinking, Fast and Slow. Farrar, Straus and Giroux.
  • Evans, J. S. B., & Stanovich, K. E. (2013). Dual-process theories of higher cognition: Advancing the debate. Perspectives on Psychological Science, 8(3), 223-241.

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作成: 2026年2月15日

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