#364
心理学・認知バイアス
#364ドハティの閾値
ドハティの閾値
別名・表記:Doherty Thresholdドハティの閾値0.4秒の壁
UIXHERO Definition
UIXHEROでは、ドハティの閾値を「システムとユーザーが会話するように対話できる応答速度の限界点(0.4秒)」と定義する。
概要
1982年にIBMのウォルター・J・ドハティらが発表した研究に基づく法則。コンピュータの応答時間が0.4秒(400ミリ秒)を下回ると、ユーザーの生産性が飛躍的に向上し、思考を中断することなくスムーズに作業できるようになる。これを超えると、ユーザーは待ち時間を感じ、注意力が散漫になる。
UXでの活用
- 進捗インジケータの表示: 処理に0.4秒以上かかる場合は、スピナー(くるくる)を表示して「処理中」であることを伝える。10秒以上かかる場合はプログレスバーを使う。
- 楽観的UI(Optimistic UI): サーバーからのレスポンスを待たずに、画面上では即座に「完了」したように見せる(「いいね」ボタンなど)ことで、体感速度を0.4秒以下にする。
- スケルトンスクリーン: コンテンツの読み込み中に、グレーの枠(スケルトン)を先に表示することで、実際のロード時間よりも体感的に速く感じさせる。
💡 使いどころ
パフォーマンスチューニングの目標値を設定する際。またはスケルトンスクリーンなどで体感速度を向上させる施策を検討する際。
⚠️ 注意点・誤用
必ずしもすべての処理を0.4秒以内にする必要はない。処理に時間がかかる場合(進捗バーが必要な場合)に不自然に速すぎると、逆に「本当に処理したのか?」と不安を与えることもある(労働の錯覚)。
具体例
- 入力と同時に絞り込まれる検索結果
- ボタンを押した瞬間のフィードバックアニメーション
出典・参考文献:
- Walter J. Doherty (IBM, 1982)