UIXHERO
#209
心理学・認知バイアス
#209

なっじ

ナッジ

別名・表記:Nudge行動変容そっと後押しするナッジ理論

UIXHERO Definition

「ヒジで軽くつつく合図(Nudge)」。強制ではなく、環境や選択肢の提示方法を工夫することで、ユーザーが良い選択を自発的にするように促すこと。ナッジは「選択の自由を残したまま」行動に影響を与える点が、強制やインセンティブ設計と異なる。

概要

リチャード・セイラー(Richard Thaler)とキャス・サンスティーン(Cass Sunstein)によって広められた概念。 人間は合理的ではなく、感情や環境に流されやすい(限定合理性)という前提に基づいている。

UXでの活用

  • デフォルト設定: 一番推奨したいオプションをあらかじめ選択状態にしておく(デフォルト効果)。
  • フィードバック: 「今のペースなら目標達成できます」といった通知を送り、モチベーションを維持させる。
  • UI配置・文言・順序: 選択肢の順序を「推奨 → その他」にする。CTA文言を「今すぐ登録」ではなく「3分で完了」にするなど。

💡 使いどころ

ユーザーが「自分にとっても有益な行動(健康維持、貯蓄など)」を、面倒くさがってやらない時。

⚠️ 注意点・誤用

ユーザーの利益にならない方向に誘導すると、それは「ダークパターン(Sludge)」になる。倫理観が問われる技術。

具体例

  • レジ前の足跡マーク(並ぶ場所を示す)
  • 「多くの人がこのプランを選んでいます」というラベル(バンドワゴン効果)
出典・参考文献:
  • Richard H. Thaler & Cass R. Sunstein (2008): Nudge: Improving Decisions About Health, Wealth, and Happiness
  • Daniel Kahneman (2011): Thinking, Fast and Slow
  • OECD (2017): Behavioural Insights and Public Policy
作成: 2026年2月1日
更新: 2026年2月16日

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