UIXHERO
#170
心理学・認知バイアス - Loss Aversion - プロスペクト理論 - 損失回避
#170

そんしつかいひ

損失回避 (Loss Aversion)

UIXHERO Definition

UXでは「恐怖を煽るためのテクニック」ではなく、「ユーザーが後悔しない選択を支える補助線」として扱うべき概念。「損したくない」という感情が、人の行動をもっとも強く動かすという原則。1万円拾う嬉しさより、1万円落とすショックの方が大きい。

概要

行動経済学のダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーが提唱した「プロスペクト理論」の中核となる概念。 人間は、利益が出ている局面ではリスク回避的になり、損失が出ている局面ではリスク追求的(一発逆転を狙う)になる傾向がある。

UXでの活用

  • 保有効果(Endowment Effect): 無料トライアルなどで一度ユーザーにサービスを「所有」させると、それを手放す(解約する)ことが損失と感じられ、継続率が高まる。
  • フレーミング: 「99%の脂質カット」と「1%の脂質」では、同じ意味でも前者の方が魅力的に見える(悪いものを回避しているように見えるため)。

💡 使いどころ

ユーザーに行動を促す際、メリット(何が得られるか)だけでなく、行動しないことによるデメリット(何を失うか)を強調したい時。

⚠️ 注意点・誤用

ネガティブな感情(恐怖)を利用するため、使いすぎるとユーザーにストレスを与える(ダークパターン化する)。事実に基づいたリスク提示に留めるべき。

具体例

  • 「この特典はこれ以上表示されません」
  • 「カートに入れた商品が売り切れそうです」
  • 「今すぐ登録すれば初期費用が無料(登録しないと損)」
出典・参考文献:
  • Kahneman, D. & Tversky, A. Prospect Theory(1979)
作成: 2026年2月1日
更新: 2026年2月16日

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