UIXHERO
#545
UX基礎・原則
#545

ゆーえっくすでざいん

UXデザイン

別名・表記:UX DesignUser Experience Designユーザーエクスペリエンスデザイン体験設計

UIXHERO Definition

UIXHEROでは、UXデザインを「ユーザーがプロダクトを通じて得る体験を、調査・設計・検証を通じて意図的に組み立てる活動」と定義する。

概要

ジェシー・ジェームス・ギャレットは、UXを5つの層(戦略・要件・構造・骨格・表層)として整理した。下の層ほど抽象的で、上の層ほど具体的になる。UXデザインはこの全層を扱う活動であり、表層(ビジュアル)だけを指す言葉ではない。

ISO 9241-210 は人間中心設計のプロセスを、利用状況の理解 → 要求事項の明示 → 解決策の作成 → 評価という反復サイクルとして規定している。UXデザインの実務は、おおむねこのサイクルに沿う。

UXでの活用

  • 判断の順序: 画面から作り始めると、何のための画面かが後付けになる。課題の定義を先に置く。
  • 検証を含む: 作って終わりではなく、意図した体験が生まれているかを確かめるところまでが範囲になる。
  • 職能をまたぐ: 応答速度、料金体系、サポート文面など、デザイナー単独で決められない領域が体験を左右する。

誤用・混乱

  • UIデザインとの混同: UIは画面という接点の設計、UXはその接点を通じた体験全体を対象にする。UIはUXを構成する要素のひとつである。
  • UX=使いやすさではない: 使いやすくても、必要とされていなければ良い体験にはならない。ユーザビリティはUXの一部である。
  • 「良いUX」を単独で定義しない: 誰の、どの場面での体験かを特定しない限り、良し悪しは判断できない。
  • 手法をなぞることが目的ではない: ペルソナやジャーニーマップは、判断のための道具であって成果物そのものではない。

💡 使いどころ

画面を作る前に「誰の、どの課題を、どう解くか」を決める必要がある時。作ったものが実際に機能しているかを確かめたい時。

⚠️ 注意点・誤用

UXそのものはユーザーの内側で起きる出来事であり、設計者が直接作れるものではない。UXデザインが設計できるのは、体験が生まれる条件(情報構造、UI、文言、応答速度、サポートなど)である。「UXをデザインする」という言い方は便宜的な表現として理解しておくとよい。

具体例

  • 調査で課題を特定し、情報構造と画面を設計し、ユーザビリティテストで検証する
  • リリース後の行動データから、想定と実際のずれを見つけて設計を修正する
  • 画面ではなく、エラー時のサポート導線を直すことで完遂率を改善する
出典・参考文献:
  • The Elements of User Experience (Jesse James Garrett)
  • The Design of Everyday Things (Donald Norman)
  • ISO 9241-210:2019 Human-centred design for interactive systems
作成: 2026年7月29日

読んだ内容を、自分の画面に当てるとき

UIXHEROは、記事を書くほかに、画面の検品・判定、デザインシステムの構築、実装と改善の伴走を受けています。何を頼めばいいか決まっていない段階の相談も、同じ窓口で受けます。

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