#270
UX基礎・原則
#270へんぽうせいのげんり
返報性の原理 (Reciprocity Principle)
別名・表記:Reciprocity Principle返報性Reciprocity
UIXHERO Definition
「GIVE & TAKE」。人は他者から恩恵を受けると、負債感を抱き、お返しをしようとする性質がある。
概要
ロバート・チャルディーニ著『影響力の武器』の6つの原理の一つ。 人間社会の協力を成り立たせている根源的なルールであり、あらゆる文化圏に見られる。 ポジティブな返報性(恩返し)だけでなく、ネガティブな返報性(恩着せがましさ・譲歩の強要)も存在する。
UXでの活用
- フリーミアム: サービスの一部を無料で開放することで、ユーザーに価値を体験させ(恩恵を与え)、その対価として有料プランへの登録を促す。返報性が特に強く働くのは最初に価値を体験させる瞬間。
- オンボーディング: 最初に個人情報を聞き出すのではなく、まずはアプリを使わせて便利さを実感させてから、アカウント作成をお願いする。
- サプライズ: 商品購入後に予想外の「おまけ」や「手書きメッセージ」をつけることで、ユーザーの好意(ロイヤリティ)を高める。
💡 使いどころ
ユーザーの協力を得たい時(情報の入力、シェア、課金など)に、まずこちらから価値を提供・譲歩する。
⚠️ 注意点・誤用
見返りを求めすぎると「押し売り」とみなされ、逆効果になる(心理的リアクタンス)。あくまで「善意の提供」である必要があり、相手に「借りができた」と自然に思わせることが重要。
具体例
- スーパーの試食販売(食べたから買わなきゃ)
- 無料で有益な情報を先に提供し、その後に有料版を案内する(フリーミアム)
- 面倒な入力フォームの前に「登録するともらえる特典」を提示する
出典・参考文献:
- Robert B. Cialdini, Influence: The Psychology of Persuasion