#537
テスト・評価
#537えすゆーえす
SUS(システムユーザビリティスケール)
別名・表記:SUSSystem Usability Scaleシステムユーザビリティスケール
UIXHERO Definition
UIXHEROでは、SUSを「10問の定型設問で主観的なユーザビリティを0〜100のスコアとして測る、標準化された尺度」と定義する。
概要
SUSは10問の設問に5段階で回答してもらい、決まった手順で0〜100のスコアに換算する。設問は肯定文と否定文が交互に並んでおり、回答者が惰性で同じ選択肢を選び続けることを避ける構造になっている。
特徴は、製品の種類を問わず使えること、設問数が少なく回答負荷が低いこと、そして長年使われてきたため比較のための参照データが蓄積されていることにある。
UXでの活用
- 前後比較: 同じタスク・同じ対象者条件で測ることで、改修の効果を数値で示せる。
- 定性所見の補強: ユーザビリティテストの観察所見に、主観評価の数値を添えられる。
- 報告のしやすさ: 単一の数値になるため、ステークホルダーへの説明に使いやすい。
誤用・混乱
- 100点満点の得点ではない: SUSのスコアはパーセンテージではない。「80点だから8割の人が満足」といった読み方は誤り。
- 68点は基準点ではなく目安: 過去の集計から得られた平均的な値として参照されるが、製品カテゴリによって分布は異なる。合否判定に使うものではない。
- 少人数での比較に注意: 個人差が大きいため、5人程度のスコア平均を前後比較しても、差の解釈は慎重にすべきである。
- 問題の特定はできない: SUSは「どのくらい使いにくいか」を示すが「どこが使いにくいか」は示さない。観察やインタビューと併用する。
💡 使いどころ
改修の前後比較や、複数プロダクト間の相対比較で、主観的な使いやすさを共通の物差しで扱いたい時。
⚠️ 注意点・誤用
SUSのスコアは0〜100の範囲を取るが、パーセンタイルでも達成率でもない。「68点」は平均的とされる目安であって合格点ではなく、業種や製品種別によって分布が異なる。単独のスコアより、同一条件での前後比較のほうが解釈しやすい。
具体例
- ユーザビリティテストの終了直後に10問へ回答してもらう
- リニューアル前後で同じ手順を踏み、スコアの変化を見る
- 競合製品と自社製品で同じタスクを行い、スコアを比較する
出典・参考文献:
- SUS: A quick and dirty usability scale (John Brooke, 1996)
- An Empirical Evaluation of the System Usability Scale (James R. Lewis, Jeff Sauro)
- Quantifying the User Experience (Jeff Sauro, James R. Lewis)