#509
UX基礎・原則
#509がいねんもでる
概念モデル
別名・表記:Conceptual Modelコンセプチュアルモデルデザインモデル
UIXHERO Definition
UIXHEROでは、概念モデルを「設計者がプロダクトの仕組みをどう理解してほしいかを表した、意図的に設計された説明の枠組み」と定義する。
概要
ドナルド・ノーマンは、システムには3つのモデルがあると整理した。設計者が持つ「デザインモデル(概念モデル)」、ユーザーが持つ「ユーザーモデル(メンタルモデル)」、そして両者をつなぐ唯一の接点である「システムイメージ(実際のUI・文言・振る舞い)」である。
設計者はユーザーと直接会話できない。概念モデルが伝わるかどうかは、システムイメージの質に完全に依存する。
UXでの活用
- 語彙の設計: 画面に出す言葉(オブジェクト名、状態名)は概念モデルそのものである。実装用語をそのまま出すと、ユーザーは別の概念モデルを組み立ててしまう。
- オンボーディング: 手順を教える前に「このプロダクトは何を何として扱うのか」を先に示すほうが、後の学習が速いことが多い。
- 一貫性の根拠: 概念モデルが定まっていると、新機能を追加する際に「この画面はどの概念に属するか」で判断でき、場当たり的な追加を避けやすい。
誤用・混乱
- メンタルモデルとの混同: 概念モデルは設計側、メンタルモデルはユーザー側にある。「ユーザーの概念モデルを調査する」という言い方は用語が混ざっている。
- 実装構造の露出: データベースのテーブル構成をそのまま画面構造にしたものは、設計された概念モデルではない。
- モデルが正しければ使いやすい、ではない: 概念モデルが妥当でも、視認性や操作性が悪ければ使いにくい。概念設計はユーザビリティの一要素であって全部ではない。
💡 使いどころ
新しい機能やサービスの構造を決める時、および「使い方が伝わらない」という課題に対して、画面単位ではなく前提の伝わり方から見直したい時。
⚠️ 注意点・誤用
概念モデルはユーザーの頭の中にあるメンタルモデルとは別物である。設計者が良い概念モデルを持っていても、UIを通して伝わらなければユーザーのメンタルモデルは形成されない。内部実装をそのまま見せることも概念モデルではない。
具体例
- ファイルとフォルダという比喩でストレージの構造を説明する
- 「カート」「レジ」というEC上の概念で購入手順を表す
- チャットツールの「チャンネル」と「DM」という区分で情報の届く範囲を示す
出典・参考文献:
- The Design of Everyday Things (Donald Norman)
- About Face (Alan Cooper)
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