UIXHERO
#165
心理学・認知バイアス
#165

せんたくばいあす

選択バイアス (Selection Bias)

別名・表記:Selection BiasSampling Bias

UIXHERO Definition

「選んだ相手が悪い」。最初から偏った人たちに話を聞いてしまっていること。サンプルの選び方に偏りがあることで、結論が歪むこと。

概要

統計学や社会調査における最も基本的かつ重大な誤りの一つ。 ランダムサンプリング(無作為抽出)が行われていない場合、その調査結果は一般化が難しくなる。 UXリサーチにおいても、「リクルーティング(被験者集め)」の段階でこのバイアスが入り込むことが多い。

UXでの活用

  • リクルーティングの工夫: 謝礼目当ての「プロ被験者」ばかり集めないようにしたり、SNSで募集する際も特定のコミュニティに偏らないように配慮する。
  • 属性の確認: ユーザビリティテストを行う際、被験者のITリテラシーや製品知識レベルが、実際のターゲットユーザーと乖離していないかを確認する(スクリーニング)。

💡 使いどころ

ユーザーインタビューやアンケートの設計時。集まったデータが「誰の声なのか」を冷静に見極める時。

⚠️ 注意点・誤用

「アンケートに回答してくれる人」は、そもそも好意的か、あるいは強い不満を持っているかの両極端であることが多い(回答バイアス)。沈黙している大多数の意見(Silent Majority)が抜け落ちている可能性を常に疑う必要がある。

具体例

  • 自社サイトのお知らせ欄でアンケートを募集する(すでにサイトに来ている既存ユーザーしか回答しない)
  • IT系のカンファレンスで「スマホを持っていますか?」と聞く(持っているに決まっている)
出典・参考文献:
  • Heckman, J. J. (1979). Sample selection bias as a specification error. Econometrica, 47(1), 153–161.
  • Rothman, K. J., Greenland, S., & Lash, T. L. (2008). Modern epidemiology (3rd ed.). Lippincott Williams & Wilkins.
  • Kahneman, D. (2011). Thinking, Fast and Slow. Farrar, Straus and Giroux.

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作成: 2026年2月12日
更新: 2026年2月14日

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