#031
心理学・認知バイアス
#031いんたらくしょんこすと
インタラクションコスト (Interaction Cost)
別名・表記:Interaction Cost操作コスト認知的コスト
UIXHERO Definition
「面倒くささ」の度合い。ボタンを1回押すのも、画面の文字を読むのも、すべてコストになる。
概要
ニールセン・ノーマン・グループ(NNG)によれば、インタラクションコストには以下の2種類がある。
- 身体的インタラクションコスト (Physical Interaction Cost): クリック、スクロール、タイピング、指の移動など、物理的な動作にかかる労力。
- 精神的インタラクションコスト (Mental Interaction Cost): 読む、探す、理解する、判断する、記憶するなど、脳の処理にかかる労力(認知負荷)。
ユーザーは「情報の採集(Information Foraging)」において、コスト対効果(情報の匂い)を常に計算しており、コストが見合わないと判断すると離脱して別の情報源を探す。
UXでの活用
- デフォルト値の活用: 入力フォームで初期値を設定しておくことで、入力の手間(物理コスト)と考える時間(精神コスト)を削減する。
- 視覚的階層化(Visual Hierarchy): 重要な情報を目立たせ、視線の移動距離を減らすことで、スキャンにかかるコストを下げる。
- 即時フィードバック: 操作の結果をすぐに表示することで、「うまくいったかな?」と不安になる(確認する)精神的コストをなくす。
💡 使いどころ
ユーザビリティテストで問題(離脱や不満)が見つかった時。コストが高すぎる箇所を特定して改善する。
⚠️ 注意点・誤用
「クリック数が少なければいい」とは限らない。1回のクリックで大量の情報を処理させるより、3回クリックしてスムーズに進める方がコストが低い場合もある(プログレッシブ・ディスクロージャー)。
具体例
- スマートフォンでの長文入力(物理コストが高い)
- 複雑なメニューから目的の項目を探す(認知コストが高い)
出典・参考文献:
- Nielsen Norman Group / Interaction Cost: Definition and Examples
- Peter Pirolli & Stuart Card“Information Foraging Theory” (1999)