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#463
心理学・認知バイアス
#463

親近性バイアス

親近性バイアス

別名・表記:Familiarity Bias

UIXHERO Definition

過去に接触したことのある対象を、より好ましく・安全だと感じやすくなる心理傾向。未知のものより既知のものを優先する認知的バイアスの一種。

概要

不確実性が高く、新しい選択肢よりも、既知の情報や慣れ親しんだ選択肢を好む傾向。

本概念は「単純接触効果(Mere Exposure Effect)」と密接に関連しているが、単純接触効果が“繰り返し接触による好意形成”を指すのに対し、親近性バイアスは“不確実性を避け、既知の選択肢を優先する意思決定傾向”に焦点を当てる。

人間は本能的に変化をリスクと捉えるため、過去に経験したことのある安全な選択肢を選ぼうとする。投資において、自国の馴染みある企業の株ばかり買ってしまう行動などが例として挙げられる。

UXでの活用

  • メンタルモデルの踏襲: ハンバーガーメニュー、虫眼鏡アイコンの検索ボタンなど、Web標準のUIパターンを採用することで、学習コストを下げ、ユーザーに安心感を与える。これは「Jakob’s Law(ユーザーは他サイトと同じように振る舞うと期待する)」とも整合する。
  • オンボーディングの工夫: 新しい機能を紹介する場合、既存の身近な概念(例:「Slackのチャンネルは、LINEのグループのようなものです」)に例えて説明する。
  • 段階的なリニューアル: サービスのデザインを刷新する際、一度にすべてを変えるのではなく、ユーザーが慣れている要素を残しつつ、徐々に移行する。

💡 使いどころ

新しいUIを導入する際、完全に新しい操作よりも、既存の慣れ親しんだ操作(スキューモーフィズムなど)を取り入れることで安心感を与える。

⚠️ 注意点・誤用

親近性に依存しすぎると、既存UIの踏襲に留まり、革新が生まれにくくなる。ユーザーの安心感と、新規性による魅力のバランスを取ることが重要である。

具体例

  • 電子書籍のページめくりアニメーション(紙の本のメタファ)
  • ゴミ箱アイコン(ファイルを捨てる操作のメタファ)
出典・参考文献:
  • Zajonc, R. B. (1968). Attitudinal effects of mere exposure. Journal of Personality and Social Psychology, 9(2), 1–27.
  • Samuelson, W., & Zeckhauser, R. (1988). Status quo bias in decision making. Journal of Risk and Uncertainty, 1(1), 7–59.
  • Bornstein, R. F. (1989). Exposure and affect: Overview and meta-analysis of research, 1968–1987. Psychological Bulletin, 106(2), 265–289.
  • Kahneman, D. (2011). Thinking, Fast and Slow. Farrar, Straus and Giroux.
作成: 2026年1月26日
更新: 2026年2月14日

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