#126
UI設計パターン
#126しなりお
シナリオ (Scenario)
別名・表記:Scenario利用シナリオユーザーシナリオ
UIXHERO Definition
「ユーザーの物語」。ペルソナが具体的な状況でどう動くかを書いた台本。
概要
シナリオとは、ペルソナ(架空のユーザー像)を具体的な状況(コンテキスト)の中で動かし、その行動や感情の変化を物語形式で記述したものです。
箇条書きの要件定義書では、「機能」は定義できても「使われる文脈」は抜け落ちがちです。 シナリオを書くことで、「雨の中で傘を差しながら使うなら、このボタンは大きくなければならない」といった、文脈依存のデザイン要件を発見することができます。
ユースケースが「何をするか」に焦点を当てるのに対し、シナリオは「なぜ・どんな状況でそうするか」を描く。
UXでの活用
- 共感の醸成: チームメンバーがユーザーの状況をありありとイメージできるようになり、「ユーザー視点」での議論が活発になる。
- 機能の取捨選択: シナリオに登場しない機能は、本当に必要なのか?(YAGNI)を問い直すきっかけになる。
- ユーザビリティテストのタスク作成: テストで被験者に依頼するタスク(「〜という状況だと思って、◯◯してみてください」)のベースになる。
💡 使いどころ
ユーザーの行動をチーム全体で共有し、共感を得たい時。機能要件を洗い出す前のデザイン検討段階。
⚠️ 注意点・誤用
「ユーザーはログインボタンを押す」といった操作手順(UI操作)を書くのではなく、「ユーザーは前回の買い物履歴を確認したいと思う」といった動機や文脈に焦点を当てるべき。
具体例
- 忙しい朝、通勤電車の中で片手でスマホを操作し、今日のニュースをざっとチェックするAさんの物語。
- 初めての海外旅行で、空港でWi-Fiがつながらず焦っているBさんが、オフライン翻訳機能に助けられる物語。
出典・参考文献:
- NN/g: Scenarios vs. Personas vs. Use Cases
- Alan Cooper: About Face
- John Carroll – Making Use: Scenario-Based Design of Human-Computer Interactions