#085
情報設計・ナビゲーション
#085きょうつうきばん
共通基盤 (Common Ground)
別名・表記:Common Ground相互知識共有知識
UIXHERO Definition
「話が通じる土台」。お互いが知っていること。
概要
ハーバート・クラーク(Herbert H. Clark)が提唱した言語使用モデルの中核概念。 コミュニケーションは、単にメッセージを送りつけることではなく、互いの理解を確認しながら共通基盤を構築・更新していく共同作業(Joint Action)であるとされる。
UXでの活用
- 段階的な情報開示: ユーザーとの間に共通基盤ができるまでは(オンボーディング時など)、基礎的な概念や操作方法を丁寧に説明する。
- フィードバックの重要性: システムがユーザーの操作を受け付けたことを示すフィードバック(クリック音、振動、ローディング表示)は、「操作が成功した」という共通基盤を形成するための重要なシグナル(グラウンディング)である。
- エラーメッセージ: エラーが発生した際、「何が起きたか」をユーザーの理解できる言葉で説明することで、システムの状態に関する共通基盤を修復する。
💡 使いどころ
ユーザーとの対話をデザインする際。ユーザーが何を知っていて、何を知らないかを定義し、適切な情報量でコミュニケートするために意識する。
⚠️ 注意点・誤用
共通基盤の形成には「理解が成立したことを互いに確認する」ためのコスト(グラウンディング)がかかる。初対面の相手(新規ユーザー)とは共通基盤が少ないため、丁寧な説明が必要だが、親しい相手(熟練ユーザー)には省略が可能。
具体例
- 専門用語を使っても通じる(専門家同士の共通基盤)
- 「あれ取って」で通じる(家族間の共通基盤)
- UIの標準的なアイコン(虫眼鏡=検索)が通じる(文化的に形成された共有知識が共通基盤として機能している例)
出典・参考文献:
- Clark, H. H. (1996). Using Language. Cambridge University Press.
- Clark, H. H., & Brennan, S. E. (1991). Grounding in communication. In L. B. Resnick, J. M. Levine, & S. D. Teasley (Eds.), Perspectives on Socially Shared Cognition (pp. 127–149). American Psychological Association.
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