#538
ユーザー理解・リサーチ
#538たーげっとゆーざー
ターゲットユーザー
別名・表記:Target Userターゲット対象ユーザーターゲット層
UIXHERO Definition
UIXHEROでは、ターゲットユーザーを「そのプロダクトが優先して満たすと決めた利用者の範囲」と定義する。
概要
ターゲットユーザー、ユーザーセグメント、ペルソナは近い場面で使われるが、粒度と役割が異なる。
- ターゲットユーザー: 優先する対象の範囲。意思決定の宣言にあたる。
- ユーザーセグメント: 何らかの基準で分割された集合。分析の単位。
- ペルソナ: セグメントを代表する具体的な人物像。設計時の判断材料。
「20〜30代の男女」のような属性だけの定義は、設計上の判断に使えないことが多い。何をしようとしていて、何に困っていて、どの程度の前提知識があるかのほうが、UIの決定に直結する。
UXでの活用
- 前提知識の設定: 専門用語をそのまま使ってよいか、説明を添えるかが決まる。
- 機能の取捨選択: 「ターゲットにとって必要か」を判断軸にできる。
- 調査参加者の条件: リクルーティングの条件は、ターゲットユーザーの定義から導かれる。
誤用・混乱
- ターゲット外を使えなくしない: アクセシビリティ対応や基本的な操作性は、ターゲット定義とは独立して確保すべき要件である。
- 属性だけで定義しない: 年齢や性別は、多くのデジタルプロダクトでは行動の説明力が低い。
- 広げれば市場が広がる、ではない: 対象を広く取るほど、誰にとっても中途半端な設計になりやすい。
- 決めっぱなしにしない: 実際に使っているユーザーと定義がずれていないかを、定期的にデータで確認する。
💡 使いどころ
機能の優先順位や、UIの前提知識レベルを決める時。「誰のためのプロダクトか」で意見が割れている時。
⚠️ 注意点・誤用
ターゲットユーザーを定めることは、それ以外を排除するという意味ではない。優先順位の宣言であって、対象外の人が使えなくてよいということではない(アクセシビリティの要件は別に成立する)。
具体例
- 「社内で経理業務を兼任している、専任ではない担当者」
- 「はじめて確定申告を行う個人事業主」
- 「1日100件以上の問い合わせを処理するサポート責任者」
出典・参考文献:
- About Face (Alan Cooper)
- Just Enough Research (Erika Hall)