#535
ユーザー理解・リサーチ
#535りさーちくえすちょん
リサーチクエスチョン
別名・表記:Research Question調査課題リサーチ設問RQ
UIXHERO Definition
UIXHEROでは、リサーチクエスチョンを「その調査で答えを出すと決めた問いであり、手法とサンプルを決める起点になるもの」と定義する。
概要
良いリサーチクエスチョンには、いくつか共通する性質がある。
- 答えが出る形になっている: 「UXを良くするには」は問いではなく願望である。
- 手法が決まる: 「どれくらい起きているか」なら定量、「なぜ起きるか」なら定性、と対応がつく。
- 誰に聞くかが決まる: 問いから参加者条件が導ける。
- 結果が意思決定に接続する: 答えが出た時に、何を判断するかが事前に言える。
最後の条件を満たさない問いは、調査の実施後に「面白かったが何も決まらない」という結果になりやすい。
UXでの活用
- 調査の絞り込み: 聞きたいことは常に多すぎる。リサーチクエスチョンを1〜3個に絞ることで、90分のセッションが成立する。
- 設問への展開: 「なぜ手が止まるのか」に答えるには、直接理由を聞くのではなく、実際に操作してもらって観察するほうが有効、といった判断ができる。
- 報告の構造: 報告書はリサーチクエスチョンに対する答えの形で書くと、読み手が結論を追える。
誤用・混乱
- インタビュー設問との混同: リサーチクエスチョンをそのまま参加者に尋ねると、ユーザーに分析を代行させることになる。「なぜ手が止まるのか」を本人に聞いても、正確な自己分析は返ってこない。
- 仮説とも別物: 仮説は「こうではないか」という予想、リサーチクエスチョンは「何を確かめるか」という問い。
- 多すぎる問い: 1回の調査で5個以上の問いを立てると、どれも浅くしか扱えない。
💡 使いどころ
調査の企画時、最初に決めるもの。手法や日程より先に確定させる。
⚠️ 注意点・誤用
リサーチクエスチョンは、参加者に投げかけるインタビュー設問とは別物である。前者はチームが答えを知りたい問い、後者はそのために対象者に尋ねる具体的な質問文で、通常は1つのリサーチクエスチョンに複数の設問が対応する。
具体例
- 「新規ユーザーは初回設定のどこで、なぜ手が止まるのか」
- 「既存顧客が競合へ移行する際、決め手になっている条件は何か」
- 「請求書画面に問い合わせが集中するのは、表示内容と理解の何がずれているためか」
出典・参考文献:
- Just Enough Research (Erika Hall)
- Observing the User Experience (Mike Kuniavsky)