UIXHERO
#530
ユーザー理解・リサーチ
#530

ていせいちょうさ

定性調査

別名・表記:Qualitative Research定性リサーチ質的調査クオリタティブリサーチ

UIXHERO Definition

UIXHEROでは、定性調査を「なぜそう行動するのかを、言葉・行動・文脈から解釈して理解する調査の総称」と定義する。

概要

定性調査が扱うのは「意味」である。同じ「使いにくい」という発言でも、操作が分からないのか、期待と違うのか、そもそも必要ないのかで打つ手はまったく変わる。この違いを判別するには、数値ではなく文脈が要る。

代表的な手法にはインタビュー、フィールドスタディ、コンテキスチュアルインクワイアリ、ユーザビリティテスト、日記調査などがある。

UXでの活用

  • 問題の発見: そもそも何を測るべきかが分からない段階では、定量調査は設計できない。定性が先に来る。
  • 数値の解釈: 「離脱率が高い」という事実に理由を与える。
  • 語彙の獲得: ユーザーが実際に使う言葉は、UIのラベルや検索設計に直接使える。

誤用・混乱

  • 「8人中5人が」を割合として扱わない: サンプルは代表性を持つように選ばれていない。件数は「その問題が観察された」という事実の記録であって、発生率ではない。
  • 人数を増やせば定量になる、ではない: 定量調査は測定設計とサンプリング設計が前提であり、インタビュー人数の問題ではない。
  • 発言をそのまま要件にしない: ユーザーは解決策の専門家ではない。発言の背後にある状況と制約を読み取るのが定性分析の仕事である。
  • 1人の意見を全体の声にしない: 印象的な発言は記憶に残りやすい。複数事例で確認するか、定量で規模を確かめる。

💡 使いどころ

問題の原因や、ユーザーの判断基準がまだ分かっていない段階。数値で異常が見えているが、理由が説明できない時。

⚠️ 注意点・誤用

定性調査の結果は「何%のユーザーが」という形では語れない。少人数を深く見る設計であり、母集団への一般化を目的としていない。人数を増やしても定量調査にはならない。

具体例

  • ユーザーインタビューで、購入をやめた理由の背景を聞く
  • ユーザビリティテストで、どこでどう詰まるかを観察する
  • 現場観察で、想定していなかった使われ方を発見する
出典・参考文献:
  • Just Enough Research (Erika Hall)
  • Interviewing Users (Steve Portigal)
作成: 2026年7月29日

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