UIXHERO
#067
心理学・認知バイアス
#067

かんじょうでざいん

感情デザイン (Emotional Design)

別名・表記:Emotional Designエモーショナルデザイン

UIXHERO Definition

「人は美しいものを使いやすいと感じる」。感情が認知や行動に与える影響を設計すること。

概要

認知科学者ドナルド・ノーマンは、著書『エモーショナル・デザイン』の中で、「ポジティブな感情は知的好奇心を刺激し、創造性を高め、問題解決能力を向上させる」と述べました。 つまり、「見ていて楽しい」「触っていて気持ちいい」製品は、実際に「使いやすい」と感じられやすいということです(美的ユーザビリティ効果)。

感情デザインは以下の3つのレベルで構成されます:

  1. 本能レベル: 外観、質感、第一印象。
  2. 行動レベル: 機能、操作性、使い勝手。
  3. 省察レベル: 意味、記憶、自己表現。

UXでの活用

  • パーソナリティの付与: 製品やサービスにキャラクター(人格)を持たせ、親しみやすさを生む。
  • マイクロインタラクション: ボタンを押した時の心地よいアニメーションなどで、操作に対するポジティブな感情(快感)を引き出す。
  • サプライズ(Delight): ユーザーの期待を少し上回る演出(ローディング中の小ネタなど)で、退屈な時間を楽しい時間に変える。

💡 使いどころ

ユーザーの愛着、楽しさ、喜びといった「体験の質」を高めたい時。機能面での差別化が難しく、感性価値で差別化を図る時。

⚠️ 注意点・誤用

見た目(本能)だけ良くても、使い勝手(行動)が悪ければ失望を生む。3つのレベルのバランスが重要。

具体例

  • MacBookの開閉音: 機能とは無関係だが、「精密な機械を使っている」という満足感(本能・省察)を与える。
  • エラーメッセージの表現: 無機質な機械語ではなく、申し訳なさやユーモアを含めることで、ユーザーのイライラ(ネガティブな感情)を緩和する。
出典・参考文献:
  • Don Norman: Emotional Design: Why We Love (or Hate) Everyday Things
  • Aaron Walter: Designing for Emotion
  • Norman, The Design of Everyday Things(改訂版)
  • Nielsen Norman Group(Emotional Design / Affect)
作成: 2026年2月2日
更新: 2026年2月14日

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