#162
心理学・認知バイアス
#162せきにんのぶんさん
責任の分散 (Diffusion of Responsibility)
別名・表記:Diffusion of Responsibility責任分散
UIXHERO Definition
「誰かがやるだろう」。人が多いと責任感が薄れる心理。
概要
「自分以外にも目撃者がいる」「自分以外にも対応できる人がいる」という状況下では、介入行動への責任感が分散され、個々人の行動意欲が低下する。結果として援助行動が抑制される。 緊急事態においては、特定の個人を指名しない限り、集団全体がフリーズしてしまう危険性がある。
この現象は「傍観者効果(Bystander Effect)」の心理的メカニズムの一つとして知られている。
UXでの活用
- CTAのパーソナライズ: 「皆様にご協力をお願いします」よりも、「〇〇さん、あなたのご協力が必要です」と個人に語りかけるメッセージのほうが、コンバージョン率が高い。
- タスクのアサイン: チケット管理システムにおいて、担当者(Assignee)を必ず一人に設定することで、ボールが落ちるのを防ぐ。
💡 使いどころ
コミュニティ運営、グループワークの設計、寄付やボランティアの募集。
⚠️ 注意点・誤用
「みんなの意見」や「みんなの責任」にすると、責任の所在が曖昧になり、誰も主体的に行動しなくなる。責任の所在を明確にする必要がある。
具体例
- 街中で人が倒れていても、周りに人が多いほど誰も助けない
- グループチャットで質問しても、誰も返事をしない
- 「担当者各位」メールが無視される
出典・参考文献:
- Darley, J. M., & Latané, B. (1968). Bystander intervention in emergencies: Diffusion of responsibility. Journal of Personality and Social Psychology, 8(4), 377–383.
- Latané, B., & Darley, J. M. (1970). The Unresponsive Bystander: Why Doesn't He Help? Appleton-Century-Crofts.
- Aronson, E., Wilson, T. D., & Akert, R. M. (2010). Social Psychology (7th ed.). Pearson.
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