この記事の要点
- 「アクセシビリティ診断」で頼めるものは4種類に分かれます。JISの様式で試験結果を出すのか、直す場所が分かればいいのかで、金額も日数も変わります
- 試験を受けただけでは、「準拠」も「一部準拠」も表示できません。 3つの語のどれにも、ウェブアクセシビリティ方針を公開していることが条件です。ここが最もつまずくところです
- 対応度を表示するのはあなたの会社です。試験を請け負った会社が代わりに認める制度はありません
自社のサイトが、目の見えない人や、マウスを使えない人にも使えるかどうかを確かめたい。あるいは、取引先や自治体の要件に「JIS X 8341-3:2016」と書いてあった。どちらの入口から来ても、調べ始めると「アクセシビリティ診断」「アクセシビリティ検証」「WCAG対応」といった名前が並びます。
ところが、同じ名前で中身がまったく違うものが売られています。 金額の幅も広く、比べようがない状態になりがちです。
この記事は、頼む先を決めるところまでを扱います。 具体的な相場は扱いません。
先に、この記事で使う言葉を5つ
見積もりを比べるときに、この5つが分かっていないと質問そのものが作れません。
- 達成基準 — 規格が定めている、1つずつの要求事項です。「文字と背景の明るさの差を確保する」くらいの大きさで並んでいて、1つずつに A・AA・AAA のレベルが付いています。JIS X 8341-3:2016 では、レベルAが25個、レベルAAが13個です
- 対応度の表示 — サイトに「準拠」「一部準拠」「配慮」のどれかを書いて、規格にどこまで沿っているかを外に示すことです。この記事では「表示」で通します。「準拠と名乗る」「対応度を表明する」「対応度の表記」も、指しているのはこの1つのことで、別々の作業ではありません
- ウェブアクセシビリティ方針 — 対象範囲、目標とする適合レベル、目標を達成する期限、今後の対応方針などを書いて、自社のサイト上に1ページとして公開する文書です。「準拠」「一部準拠」「配慮」を書く場所が、この文書です。 だから、どれを表示するにも公開が要ります。試験結果とは別の書きもので、試験を1度もしていなくても出せます。 分量は見出し8つほど、1ページに収まります。出すのはサイトを運営するあなたの会社で、本文を作る作業だけを外に頼むこともできます。実物は、この記事の最後に挙げた design-qa.com のものが読めます
- 支援技術 — 障害のある人がコンピュータを使うための道具の総称です。画面の内容を読み上げるソフト(スクリーンリーダー)、画面を拡大するソフト、マウスの代わりにキーボードやスイッチで操作する機器などが入ります
- 当事者 — この記事では、障害のある利用者本人を指します。発注する側の担当者のことではありません
頼めるものは4種類
いちばん大きな分かれ目は、JISが定める様式で試験結果を出すかどうかです。
| 頼めるもの | 何をするか | 向く場面 |
|---|---|---|
| ① 試験 | 規格が定める手順でページを選び、達成基準ごとの適合状況を試験結果として出す | 対外的に対応度を表示する必要がある。入札や取引先の要件 |
| ② 点検 | 同じ観点で問題を洗い出すが、試験の手順と様式は踏まない | 社内で直す場所を知りたい |
| ③ 方針の策定 | ウェブアクセシビリティ方針の本文を作る。対象範囲、目標とする適合レベル、達成期限、今後の対応方針を決める | 対応度を表示する必要がある。「配慮」だけなら③だけで足りる |
| ④ 手直し | ①②で見つかった問題を、実装まで含めて直す | 直す人が社内にいない |
①の「様式」とは何か
「様式」は、試験結果をどう書き表すかの決まった書き方を指します。日本には JIS X 8341-3:2016 という規格があり、その附属書JB(規格の巻末にある、試験のやり方を定めた部分)が、この書き方を決めています。
決まっているのは書き方だけではありません。どのページを対象に選ぶか、どう記録を残すかまで手順があります。金額と日数がいちばん変わるのはここです。 同じページ数でも、様式を取るかどうかで工数が大きく違います。
目標とする水準は、達成基準のレベルで表します。よく指定されるのは AA です。何を見る基準なのかは WCAGの4つの原則 にまとめてあります。
取引先から「WCAG 2.1 の AA で」と言われている場合
WCAG は、ウェブの標準を決めている国際的な団体 W3C が公開しているガイドラインです。JIS X 8341-3:2016 は、その WCAG 2.0 と一致した内容として作られています。 達成基準の数も中身も同じなので、「WCAG 2.0 のレベルAA」と「JISのレベルAA」は同じものを指します。
ただし、WCAG 2.1 は別です。 2.1 で追加された達成基準は、この2016年版のJISには入っていません。取引先の文書に「WCAG 2.1」と書いてあるなら、どちらを基準に試験するのかを見積もりの前に確かめてください。 JISの様式で出した試験結果は、2.1 で追加されたぶんを見ていません。
どれが要るかは、あなたの側の事情で決まります
- 取引先や入札の要件に「対応度の表示」「試験結果の公開」が入っている。①と③の両方が要ります
- 社内で直す場所を知りたいだけ。②で足ります。そのぶん安く早く済みます
- 「配慮」を表示したいだけ。③だけで足ります
- 直す人が社内にいない。④を別に見積もってもらいます
先に確認しないまま①の見積もりだけを取ると、要らないものを買うか、足りないものを買うことになります。 どの表示にどれが要るのかは、次の章で説明します。
試験を受けただけでは、「準拠」も「一部準拠」も表示できません
ここが、いちばん多くの人がつまずくところです。
対応度として表示できる語は3つあります。その3つとも、ウェブアクセシビリティ方針を公開していることが条件です。
| 表示できる語 | 方針の公開 | 試験について求められること |
|---|---|---|
| 準拠 | 必須 | 目標としたレベルの達成基準を全て満たしていることを確認し、試験結果を公開する |
| 一部準拠 | 必須 | 一部を満たしていることを確認する(試験結果の公開は任意)。加えて「今後の対応方針」の記述が必須 |
| 配慮 | 必須 | 試験の実施の有無も、結果も問わない |
(情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会「ウェブコンテンツの JIS X 8341-3:2016 対応度表記ガイドライン 2021年4月版」による)
この3つは、横に並んだ選択肢ではありません。 下から積み上がっていて、下の段を通らずに上の段は表示できません。
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つまり、試験だけを買って方針を出さなければ、試験結果は手元にあるのに、サイトには何も表示できません。 逆に、試験を1度も実施していなくても、方針を公開して目標としたレベルを示せば「配慮」は表示できます。
「一部準拠」には、もう1つ条件があります。 試験結果の公開は任意ですが、満たせていない基準について「今後の対応方針」を書くことは必須です。
なお、「一部」の下限は、このガイドラインでは数で決まっていません。 「25基準のうち何件以上」といった線は引かれていないので、満たしている数の少なさは、表示できるかどうかではなく、今後の対応方針に書く量として返ってきます。
試験と方針は、別々に買えるものです。 前の章の4種類でいえば、③は①とセットになるとはかぎりません。「準拠」「一部準拠」を表示するなら①と③の両方が要りますが、「配慮」を表示するだけなら③だけで足ります。見積もりを取る前に、どちらが要るのかを決めてください。
「AAに一部準拠」は、Aに準拠していることが前提です
「うちはAAを目指しているので、いまはAAに一部準拠ですね」。この言い方は使えません。
同じガイドラインは、レベルAAに一部準拠と表示する場合にはレベルAに準拠していることが前提としています。レベルAに1件でも満たせていない基準があるなら、その時点で表示できるのは「レベルAに一部準拠」までです。目標がAAであることは方針の側に書きます。
この違いは、試験を発注する前に効いてきます。 レベルAの25基準を全部判定しておかないと、「レベルAに一部準拠」すら確認できないためです。目標がAAでも、まずAの全数が試験の対象に入っているかを見積もりで確かめてください。
認証も、認定も、証明書もありません
JIS X 8341-3:2016 はJISマーク表示制度の対象規格ではなく、この規格への適合を認証する制度そのものが存在しません。
対応度を表示するのは、試験をした会社ではなく、サイトを運営しているあなたの会社です。第三者に試験を頼んだ場合でも、その結果を確認したうえで自分の名前で表示することになります。ここは「試験を外に出せば、判断も外に出せる」と誤解しやすいところです。
「適合証明書を発行します」と書かれた見積もりを見たら、その書類が何を指しているのかを聞いてください。 認証制度が無い以上、それは公的なお墨付きではありません。書類の名前が違うだけで中身が試験結果なら問題はありません。ただし、公的なお墨付きが付いたものだと思ったまま社内で説明すると、後で話が食い違います。
法律の話も、ここで正確にしておきます
2024年4月の改正障害者差別解消法で、民間の事業者にも義務づけられたのは合理的配慮の提供です。個々の場面で申し出があったときに、負担が重すぎない範囲で対応することを指します。
この「合理的配慮」は、対応度として表示する「配慮」とは別の言葉です。 同じ字が入っていますが、片方は法律が求める個別の対応、もう片方はサイトに書く語です。
一方、ウェブサイトを誰にでも使える状態にしておくことは、同じ法律では環境の整備にあたり、努力義務のままです。 「ウェブアクセシビリティが義務化されました」という説明を見かけることがありますが、義務化されたものと、努力義務のものは別です。
ただし、努力義務だから何もしなくていいという話ではありません。 環境の整備が進んでいないほど、個別の場面で対応しなければならないことが増えます。それに、入札や取引先の要件として求められている場合、あなたが対応する根拠は法律の義務ではなく契約の条件です。
自分がどちらの理由で動いているのかは、見積もりを取る前にはっきりさせてください。 契約由来なら、求められている水準は発注元の文書に書いてあります。そこに「レベルAA」「試験結果の公開」と書いてあるかどうかで、買うものが変わります。
自動チェックのツールで、分かること・分からないこと
「まずツールを走らせれば足りるのでは」と考えるのは自然です。ここを先に整理しておくと、見積もりの読み方が変わります。
| 自動で判定できる | 人が確かめるしかない |
|---|---|
| 画像に代替テキストが付いているか | その代替テキストが、画像の内容を説明しているか |
| 見出しの階層が飛んでいないか | 見出しが、画面の構造を正しく表しているか |
| 文字と背景の明るさの差が足りているか | 色だけで情報を区別していないか |
| フォームの入力欄にラベルが結び付いているか | エラーの文が、何をすればいいか分かる書き方か |
| 言語の指定があるか | キーボードだけで、最後まで操作を終えられるか |
| ボタンやリンクに文字が入っているか | 読み上げたときに、意味の通る順番になっているか |
左の列は「書いてあるかどうか」で決まります。 右の列は中身が適切かどうかなので、機械には判定できません。
つまり自動チェックは、範囲を絞る道具であって、合否を出す道具ではありません。 見積もりを見るときは、右の列をどこまで人が見るのかを確認してください。ここが含まれていない安い見積もりは、ツールにかけた結果をそのまま報告書の体裁にしただけの可能性があります。安いこと自体が問題なのではなく、別のものを見積もっている可能性があるということです。
判断の中身は キーボード操作の設計、スクリーンリーダーのためのUX、色のコントラスト にまとめてあります。自分たちで先に見ておくと、見積もりの説明が読めるようになります。
誰に頼むか
依頼先の種類そのものは、ユーザビリティテストはどこに依頼すればいいか の整理と重なります。アクセシビリティに固有の点だけ足します。
| 頼み先 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| アクセシビリティ専門の会社 | ①が要る。ページ数が多い。公的機関の要件がある | 方針の策定(③)まで含むかを確認する。含まないところもある |
| 作った制作会社 | ②④が要る。直すところまで一気に進めたい | 自分が実装した箇所を自分で判定することになる |
| 個人・フリーランス | ②が要る。対象が数ページ | 支援技術での確認をどこまでできるかが人によって大きく違う |
| 自分たちでやる | ②。①も制度上はできる。継続的に見たい | 判定の一貫性と、根拠の記録を自分で担保することになる |
4つめについて補足します。 対応度の表示はもともと供給者が自分で行う仕組みなので、自社で試験して自社で表示することは、制度上は正規のやり方です。 ①を外に頼まないと表示できない、ということはありません。ただし、判定の根拠を後から説明できる状態で残すのは、思っているより手間がかかります。上の表で「②」と書いたのは、そこまでやり切る負担を考えたときの現実的な線であって、①ができないという意味ではありません。
①が要る場面でも、対象が数ページなら外に頼まないという選択はあります。 逆に、対象が数十ページ以上あって公的機関に提出するなら、その規模の試験を何度も実施している会社のほうが確実です。
頼む前に決めておく6つ
| 決めること | 決まっていないと何が起きるか |
|---|---|
| 対象の範囲(どのサイト・どの機能まで)と、おおよその規模 | 「サイト全体」では見積もれない。範囲が決まらないと、試験するページを選べない |
| 目標とする適合レベル(AかAAか) | 各社が別々に仮置きする。表示できる語も変わる |
| 対応度を表示する必要があるか | 方針の策定(③)が要るかどうかが決まらない |
| 支援技術での確認をどこまで求めるか | 「確認しました」の範囲が各社で違ったまま金額だけ並ぶ |
| 対応度を表示したい日 | その日から逆算できない。試験と方針の作業をいつ始めるかが決まらない |
| 見つかった問題を、誰が、いつまでに直すか | 方針に書く達成期限を決められない。試験結果が届いても止まる |
1行目は、あなたと業者で担当が分かれます。 あなたが決めるのは、対象の範囲(どのサイト・どの機能まで)と、おおよその規模です。 その範囲の中から実際にどのページを試験するかは、規格の手順に沿って業者が選びます。
試験実施ガイドラインは、ページの選び方を4つ示しています。全数、ランダム、代表ページ、代表ページとランダムの併用です。全数を選べるのは多くとも100ページ程度までで、100ページを超える場合は併用が推奨されています。ランダムで選ぶ場合、何ページを試験するかは、頼む側と頼まれる側の双方で合意し、仕様書や契約書にあらかじめ書いておくことが望まれています。 つまり、枚数は相談して決め、どの1枚かは手順が決めます。 見積もりを依頼するときは、ページを列挙するのではなく、範囲と規模を書けば足ります。
(情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会「JIS X 8341-3:2016 試験実施ガイドライン 2020年12月版」2.2 による)
これに加えて、ログインが必要な画面や、決済の途中の画面を対象に含めるなら、検査用のアカウントとテスト用のデータは、依頼する側(あなたの会社)が用意する必要があります。 ここが用意できていないと、いちばん問題が出やすい場所が対象から外れます。 申し込みや購入の途中は、入力・エラー・確認が集中するところです。
2行目の「目標とする適合レベル」には、決め方があります。 上から順に当てはめて、当てはまった段でそこで決まります。
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①が最優先です。 入札や取引先の要件に「レベルAA」と書いてあるなら、あなたが選ぶ余地はありません。
②は、公的機関(国・地方公共団体・独立行政法人など)のサイトと、公的機関から委託されて運営しているサイトです。 総務省の「みんなの公共サイト運用ガイドライン」が、対象とするサイトの全体について、できる限り速やかにレベルAAへの準拠を実現することを求めています。公的機関が民間に管理を委託している施設のサイトについても、外部発注の仕様書でアクセシビリティの確保を求めることとされています。
(総務省「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2024年版)」5.3.1 および 5.3.5 による)
③は、①でも②でもない場合です。 まずレベルAを目標に置いてください。AAは達成基準が13増えるので、試験する量も、見つかった問題を直す作業も増えます。 最初からAAを目標にすることもできますが、方針に書いた期限を守れるかどうかは、直す作業の量で決まります。
表の最後にある「見つかった問題を、誰が、いつまでに直すか」だけは、少し意味が違います。 ユーザビリティテストはどこに依頼すればいいか でも「報告を受けたあとに直す人が決まっているか」を挙げました。アクセシビリティでは、これが一段重くなります。一部準拠を表示するには今後の対応方針を書く必要があり、そこにはいつまでに何をするかが入るためです。方針に書く達成期限は、直す人と時期が決まってはじめて書けます。
見積もりが何で動くか
金額を動かす要因を、影響の大きい順に並べます。
- 対象ページ数(ただし単純な比例ではありません。同じ型のページは2枚目から下がります)
- 画面の状態の数(同じ1ページでも、押して開くメニューを開いた状態、よくある質問の答えを開いた状態、入力を間違えてエラーが出ている状態は、別々に見ます。ページ数より、状態の数のほうが効いてくることがあります)
- JISの様式を取るかどうか
- 目標とする適合レベル
- 支援技術での確認をどこまで含むか
- 当事者による確認を含むか
- 直したあとの再試験を含むか
比べられるようにするには、同じ1枚の依頼文を各社に送ります。 このとき、金額だけでなく所要日数も一緒に出してもらってください。 返ってきたものは、金額の前に次の5つを並べてください。
- 対象は何ページで、どう選んだか
- 自動チェックと目視・操作の割合はどうなっているか
- 支援技術での確認は含まれるか。含まれるなら、どの組み合わせか
- 方針の策定は含まれるか
- 何が納品されるか(JISの様式の試験結果か、指摘の一覧か、直し方まで付くか)
支援技術の行は、書き方に幅が出やすいところです。 「スクリーンリーダーで確認します」とだけ書かれていても、macOSのVoiceOverとSafariの組み合わせだけなのか、WindowsのNVDAやJAWSまで含むのかで手間が変わります。どの組み合わせで確認するのかを書いてもらってください。
「当事者による確認」は、含まれていない見積もりが多い項目です。 要否は判断が分かれるところですが、含めるかどうかを聞いたかどうかで、後から気づくことが変わります。
外注では買えないもの
- 公的なお墨付き。 認証制度が存在しないので、誰も発行できません。試験結果は「その日その対象で、こう判定した」という記録です
- 「準拠」という結果そのもの。 試験で分かるのは現状です。「準拠」を表示できるかどうかは、そのあとにあなたの側が全部直せたかで決まります
- 当事者の体験。 基準を満たしていることと、実際に使えることは別です。アクセシビリティの検証 は前者を確かめるもので、後者は当事者に使ってもらう以外に確かめる方法がありません
- 直す作業(④を頼まない場合)
- 社内の合意。 方針に書く達成期限は、外の会社が決められるものではありません
- 一度取れば終わりという状態。 画面を変えれば適合状況も変わります。試験を1回買うより、社内で確かめられる範囲を増やすほうが、長い目では安く済みます
UIXHERO Design QA で実施していること
UIXHERO Design QA では、JIS X 8341-3:2016 に基づく試験を実施しています。この記事の分類でいうと ①の試験、②の点検、③の方針の策定にあたり、④の実装の手直しは扱いません。 修正の指示までは出しますが、直すのはあなたの側です。
自社サイトでも実際に試験を実施し、方針と試験結果を公開しています。 私たちを選ぶ理由になりうるのは、この実績です。
前の章のとおり、この規格を認証する制度そのものがないので、UIXHERO Design QA も認証機関ではありません。試験を請け負っても、対応度を表示するのはあなたの会社です。
自社サイトの design-qa.com について、2026年8月14日に試験を実施しました。対象は design-qa.com の全10ページ、目標としたレベルはAAです(レベルAの25基準とレベルAAの13基準で、計38基準)。結果は不適合が9件(レベルAに5件、レベルAAに4件)でした。
そのうえで方針を公開し、「適合レベル A に一部準拠」を表示しています。期限として、2026年10月31日までにレベルAへの準拠を達成すると書きました。満たせていない9件は、どのページのどこが問題なのかを含めて全件を公開しています。支援技術での確認がmacOSのVoiceOverだけで、WindowsのNVDAとJAWSでは確認していないことも、試験の限界として書いてあります。
この2枚は、頼む相手を決める前の「納品物の見本」としても読めます。 どこまで書いてあれば足りるのかを知らないまま見積もりを比べるより、実物を1つ見てから比べるほうが、判断の基準を持てます。頼まずに読むだけでも構いません。
向かないと思う場面も書いておきます。
- 対象が数十ページ以上あって、公的機関に提出する。 その規模の試験を何度も実施している専門の会社のほうが確実です。私たちが実施したのは、自社サイトの10ページ、1回だけです
- WindowsのNVDAやJAWSでの確認が要件に入っている。 現時点では実施していません
- 直すところまで任せたい。 実装の手直しは扱いません
- すでに社内で試験を回せている。 外に出す理由がありません
そして、UIXHERO Design QA 自身も、まだ「準拠」は表示できていません。 10月31日の期限を守れたかどうかは、上の2枚が更新されるかどうかで確かめられます。
アクセシビリティの考え方そのものは アクセシビリティ に一通りまとめてあります。頼む前でも頼んだ後でも、説明を読める状態にしておくと、見積もりも試験結果も読み方が変わります。
見積もりの相談は UIXHEROに頼めること で受けています。
この記事は、UIXHEROがAI(Claude)と協働で制作しています。構成の判断と公開前の事実確認は人間が行い、下書き執筆はAIが担っています。
GunjoUI by UIXHERO