UIXHERO

UXリサーチプロセス

発見→定義→設計→検証のサイクルで、継続的にユーザー理解を深めるリサーチの進め方。

2026年3月19日
更新: 2026年8月27日
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by Dengen Yosho(DGYS)

「リサーチをしたけど、何も変わらなかった」——この失敗には、必ず原因がある。

リサーチをしても改善につながらないチームには共通点がある。目的が曖昧なまま始める。結果をレポートにまとめて終わる。アクションにつなげない。継続しない。

リサーチはプロセスだ。単発のイベントではない。目的を明確にし、適切な手法を選び、結果をアクションにつなげ、効果をする——このサイクルを回し続けることで、プロダクトは改善する。


1. 定義

発見→定義→設計→検証のサイクルで、継続的にユーザー理解を深め、プロダクト改善に接続するリサーチの進め方。

モデルに基づき、「広げる→絞る」を繰り返す。Designフェーズでは、複数の解決策を広げて検討し、プロトタイプとして具体化する。リサーチは1回で終りではなく、継続的なサイクルとして運用する。


2. 4つのフェーズ

ダブルダイヤモンドモデル

      広げる    絞る      広げる    絞る
        \    /          \    /
         \  /            \  /
    Discover → Define → Design → Deliver
          ◇                 ◇
    課題を発見        解決策を検証

各フェーズの役割

フェーズ目的問い思考
Discover課題・機会を発見何が問題か?発散
Define課題を定義・優先順位付けどれを解決するか?収束
Design解決策を設計どう解決するか?発散
Deliver効果を検証・改善解決できたか?収束

3. フェーズ別の手法

Discover(発見)

目的: ユーザーの課題・ニーズ・行動を広く探索する

手法用途
ユーザーインタビュー動機・・価値観を深掘り
フィールドスタディ実際の環境で行動を観察
コンテキスチュアルインクワイアリ観察しながら「なぜ」を聞く
日記調査時間経過に伴う変化を追う

アウトプット: ユーザーの課題リスト、、機会領域

Define(定義)

目的: 課題を整理し、解決すべき問題を定義する

代表的な手法・整理フレーム

手法用途
サーベイ課題の規模感を定量把握
カードソート情報構造を発見
ペルソナ作成を具体化
ジャーニーマップ体験全体を可視化

アウトプット: 解決すべき課題の定義、優先順位、、ジャーニーマップ

Design(設計)

目的: 解決策を設計し、ユーザーに検証する

手法用途
ユーザビリティテストの操作性を検証
ツリーテスト情報構造を検証
SUSユーザビリティを数値化
ファーストクリックテスト初期導線を確認

アウトプット: 検証済みのデザイン、改善点リスト

Deliver(検証)

目的: リリース後の効果を測定し、継続改善する

手法用途
A/Bテスト改善案の効果を検証
アクセス解析行動データを継続追跡
NPSを定点観測
CSAT満足度を測定

アウトプット: 効果測定結果、次の改善仮説


4. プロセス設計の原則

1. 目的から始める

悪い例: 「インタビューをしよう」(手法から始まる)

良い例: 「なぜユーザーは登録後に離脱するのか知りたい → インタビューで仮説を立て、アクセス解析で規模を確認する」

2. 手法を組み合わせる

単一の手法では全体像は見えない。定性と定量、行動と態度を組み合わせる。

インタビュー → サーベイ → ユーザビリティテスト → A/Bテスト
  (仮説)   (規模)     (問題発見)      (検証)

3. アクションにつなげる

リサーチ結果をレポートにまとめて終わりにしない。具体的な改善アクションを決め、実行する。

4. 継続的に回す

リサーチは1回で終わりではない。改善 → 検証 → 新たな → 改善 のサイクルを回し続ける。


5. よくある失敗パターン

「手法から始める」

問題: 「インタビューをやりたい」から始まり、目的が曖昧なまま実施する

解決: 「何を知りたいか」「知った結果、何を判断するか」を先に決める

「レポートで終わる」

問題: 調査結果をまとめたレポートを共有して終わり

解決: リサーチのアウトプットは「アクション」。具体的な改善施策まで落とし込む

「1回きりで終わる」

問題: プロジェクト初期に1回だけリサーチして、その後は実施しない

解決: 各フェーズで継続的にユーザーの声を聞く仕組みを作る

「結果を無視する」

問題: リサーチ結果とは別の判断が下される( = 最も給料の高い人の意見)

解決: ステークホルダーをリサーチに巻き込む。生の声を聞いてもらう


6. 実務チェックリスト

リサーチを始める前

リサーチ実施後


7. 関連リンク

UXリサーチの基礎

関連するUX心理

関連する用語


まとめ

UXリサーチは単発のイベントではない。発見→定義→設計→検証のサイクルを継続的に回すプロセスである。目的から始め、手法を組み合わせ、アクションにつなげる。リサーチの成果は「レポート」ではなく「改善」だ。

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最終更新: 2026年8月27日

この記事を書いた人

Dengen Yosho(DGYS)

Dengen Yosho(DGYS)

UI/UXデザイナー兼デザインエンジニア デザイン歴25年以上 情報設計〜UIデザイン〜React/TypeScriptによる実装までを一気通貫で担当 大手企業のDXプロジェクトや決済アプリ領域で、デザインリードとして改善と構築を経験 現在はフリーランスとして、プロダクトのUI/UX改善とデザインシステム構築を支援 長年の実務の中で感じてきたのは、 「良いUI」はセンスではなく、再現可能な判断の積み重ねであるということ UIXHEROは、 心理学や行動科学の知見を、現場で使える設計言語に翻訳するための場所 関心領域は「ユーザーの行動が変わるUI」 人の認知・注意・意思決定の構造を理解し、 “なぜそのUIが機能するのか”を言語化することを目指している

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