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インタビュー形式|インタビュー技術

構造化・半構造化・非構造化インタビューの違いと使い分け。UXリサーチでは半構造化が標準。

2026年3月22日
更新: 2026年8月27日
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by Dengen Yosho(DGYS)

この技術でできること

  • 調査目的に合ったインタビュー形式を選択できる
  • 形式ごとのを理解し、設計に反映できる
  • 半構造化インタビューを基準として運用できる

: 探索的な調査なのに構造化インタビューを使うと、用意した質問しか聞けず発見が生まれない。形式の選択は調査の成否を左右する


なぜ難しいか

インタビュー形式の選択は、自由度と統制のトレードオフ

人は自由に話を聞こうとすると脱線し、統制しようとすると深掘りできなくなる。この「ちょうどいい塩梅」を見つけるには、各形式の特性を理解した上で目的から逆算する必要がある。


3つのインタビュー形式

全体像

形式自由度統制適した調査
構造化比較・定量的分析
半構造化探索と確認の両立 ★推奨
非構造化初期探索・

構造化インタビュー

特徴: 事前に用意した質問を、一言一句変えずに、同じ順序で聞く

やること:

  • 質問リストを事前に完成させる
  • 全参加者に同じ質問を同じ順序で聞く
  • 深掘りや追加質問はしない

メリット:

  • 参加者間のデータ比較が容易
  • のスキルに依存しにくい
  • 分析の再現性が高い

デメリット:

  • 予想外の発見が生まれにくい
  • 深い話が引き出せない
  • 会話が機械的になりやすい

使う場面:

  • 大人数に同じ質問をする必要がある時
  • 定量的な比較が目的の時
  • インタビュアーの経験が浅い時

半構造化インタビュー ★推奨

特徴: コアとなる質問を用意しつつ、回答に応じて柔軟に深掘りする

やること:

  • 必ず聞く「コア質問」を5〜7個用意
  • 回答に応じて深掘り・順序変更を行う
  • インタビューガイドを作成するが、台本として読まない

メリット:

  • 確認と探索の両立ができる
  • 予想外のが得られる
  • 自然な会話の中で深い話が引き出せる

デメリット:

  • インタビュアーのスキルが結果に影響する
  • 構造化に比べて分析にやや手間がかかる

使う場面:

  • リサーチの大半の場面(デフォルトの選択肢)
  • ユーザーのニーズや課題を理解したい時
  • 仮説がある程度あるが、と探索を同時にしたい時

UXリサーチでは半構造化が標準。このセクションの技術(質問設計、深掘り、傾聴など)は、主に半構造化インタビューで使うことを想定している。


非構造化インタビュー

特徴: テーマだけ決めて、自由に会話する

やること:

  • テーマだけを事前に決める
  • 相手の話に沿って、自然に質問を展開する
  • 用意した質問リストは持たない

メリット:

  • 予想外の深い話が聞ける可能性がある
  • ユーザーの言葉で語ってもらえる
  • まだ何もわかっていない段階の探索に強い

デメリット:

  • 話が脱線しやすい
  • 分析が非常に難しい
  • 高度なインタビュアースキルが必要

使う場面:

  • まったく未知の領域を探索する時
  • エスノグラフィーの一環として行う時
  • 1〜2人に深く聞く初期調査

形式の選び方

判断フロー

Q1: 参加者間の比較が必要?
  → はい → 構造化
  → いいえ → Q2へ

Q2: 仮説がある?
  → はい → 半構造化
  → まだない → Q3へ

Q3: 未知の領域?
  → はい → 非構造化
  → いいえ → 半構造化(デフォルト)

組み合わせもある

1回の調査でも、フェーズによって形式を変えることがある。

フェーズ形式目的
初期探索(1〜2人)非構造化何がわからないかを知る
本調査(5〜8人)半構造化課題を深く理解する
検証(必要に応じて)構造化仮説を比較検証する

よくある失敗

❌ 形式を意識せずに始める

「とりあえずインタビューしよう」と始め、質問を読み上げるだけで深掘りしない。

なぜ失敗するか: 形式を無意識に選ぶと、ほとんどの人が構造化寄りになる。質問リストを「消化する」ことがゴールになり、発見が生まれない。

対策:

  • 調査設計時に形式を明示的に決める
  • 「この調査は半構造化で行う」と宣言する

❌ 非構造化を選んで迷子になる

自由に聞こうとして、何を聞けばいいかわからなくなる。

なぜ失敗するか: 非構造化は最も高度な形式。「自由」は「何でもいい」ではなく、「相手の話から次の質問を作り出す」能力が必要。

対策:

  • 経験が浅いうちは半構造化を選ぶ
  • 非構造化でも、テーマと目的は明確にしておく

実践チェックリスト

最低ライン(Must)

理想ライン(Better)


関連技術

前提となる技術

セットで使う技術

次に学ぶ技術


まとめ

  • この技術の本質: 自由度と統制のトレードオフを、目的に応じてする
  • できるようになること: 調査目的に合った形式を選び、その形式の強みを活かせる
  • 次に学ぶべき技術: インタビュアーマインド(技術の前に持つべき姿勢)

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最終更新: 2026年8月27日

この記事を書いた人

Dengen Yosho(DGYS)

Dengen Yosho(DGYS)

UI/UXデザイナー兼デザインエンジニア デザイン歴25年以上 情報設計〜UIデザイン〜React/TypeScriptによる実装までを一気通貫で担当 大手企業のDXプロジェクトや決済アプリ領域で、デザインリードとして改善と構築を経験 現在はフリーランスとして、プロダクトのUI/UX改善とデザインシステム構築を支援 長年の実務の中で感じてきたのは、 「良いUI」はセンスではなく、再現可能な判断の積み重ねであるということ UIXHEROは、 心理学や行動科学の知見を、現場で使える設計言語に翻訳するための場所 関心領域は「ユーザーの行動が変わるUI」 人の認知・注意・意思決定の構造を理解し、 “なぜそのUIが機能するのか”を言語化することを目指している

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