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スクリーナー設計|インタビュー技術

インタビュー対象者を確実に選別するスクリーナーの設計技法。条件をYes/Noに変換し、プロ参加者を排除する。

2026年3月22日
更新: 2026年8月27日
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by Dengen Yosho(DGYS)

この技術でできること

  • 対象条件をYes/Noで判定できる質問に変換できる
  • 謝礼目的のプロ参加者を排除できる
  • リクルーティングの精度を上げ、インタビューの質を保証できる

: 「ECアプリをよく使う人」という条件は曖昧。スクリーナーなら「過去1ヶ月で3回以上購入した人」と明確に判定できる


なぜ難しいか

スクリーナーの質問設計で最も難しいのは、望ましい答えが透けないこと

応募者は謝礼のために「どう答えれば通るか」を推測する。質問の意図が見えた瞬間、「正解」を答え始める。スクリーナー設計は、正直に答えた場合だけ通過する構造にする技術。


設計プロセス

全体フロー

「条件の明確化」→「質問への変換」→「罠質問の追加」→「判定ロジックの設計」。条件を質問に変換し、嘘を検出する仕組みを入れる。


ステップ1: 条件を明確化する

目的: リクルーティング条件をYes/Noで判定可能な形にする

やること:

曖昧な条件明確な条件
よく使う過去1ヶ月で3回以上使用した
興味がある過去3ヶ月で1回以上購入した
初回購入から3ヶ月以内過去3ヶ月以内に初回購入した
詳しい人業界経験3年以上

条件の種類:

  • 必須条件(Must): これを満たさないと対象外
  • 除外条件(Exclude): これに該当すると対象外
  • 優先条件(Prefer): できれば含めたい

ステップ2: 質問に変換する

目的: 条件を、応募者に聞ける質問に変換する

ルール:

  • 1問1条件
  • 選択式で答えられる形にする
  • 正解がわからない聞き方にする

悪い質問:

  • ❌ 「ECアプリを週に何回使いますか?」(多い方が通るとわかる)

良い質問:

  • ✅ 「以下のアプリのうち、過去1ヶ月で使ったものをすべて選んでください」(対象アプリを他のアプリに混ぜる)

:

Q1. 以下のサービスで、過去3ヶ月以内に利用したものを
    すべて選んでください(複数回答可)
    □ メルカリ
    □ Amazon
    □ 〇〇(対象アプリ)  ← これを選ぶかどうかで判定
    □ 楽天市場
    □ Yahoo!ショッピング
    □ いずれも利用していない

Q2. Q1で選んだサービスのうち、最も頻繁に使うものは
    どれですか?(1つ選択)

Q3. そのサービスで、過去1ヶ月に何回購入しましたか?
    □ 0回
    □ 1〜2回
    □ 3〜5回
    □ 6回以上

ステップ3: 罠質問を追加する

目的: 嘘をつくプロ参加者を排除する

やること:

存在しない選択肢を混ぜる:

Q. 以下の機能のうち、使ったことがあるものを選んでください
   □ 商品比較
   □ お気に入りリスト
   □ AIレコメンド     ← 実在する機能
   □ 3Dプレビュー     ← 存在しない機能
   □ クーポン検索

→ 存在しない機能を選んだ人は除外

同じことを別の聞き方で聞く:

Q3. 過去1ヶ月の購入回数: □3〜5回

Q8.(後半で再確認)
    先月、最後に購入したのはいつ頃ですか?
    □ 1週間以内
    □ 2〜3週間前
    □ 1ヶ月以上前 ← Q3と矛盾したら除外

ステップ4: 判定ロジックを設計する

目的: 回答結果から自動的に合否を判定する

やること:

【判定ロジック】

通過条件:
- Q1で対象アプリを選択 → 通過
- Q3で「3回以上」を選択 → 通過
- Q5で業界関係者 → 除外
- Q6で存在しない機能を選択 → 除外
- Q3とQ8の回答が矛盾 → 除外

ツール:

  • Google Forms + スプレッドシート → 簡易判定
  • Typeform → 条件分岐が使いやすい
  • 自社CRM → 行動データと照合

よくある失敗

❌ 正解が透ける質問を作る

「〇〇アプリを毎日使いますか?」と聞く。

なぜ失敗するか: 「はい」と答えれば通ると明らか。プロ参加者は全員「はい」と答える。

対策:

  • 対象をダミーに混ぜる
  • 直接聞かず、行動から推定する

❌ 質問が多すぎる

20問以上のスクリーナーを作る。

なぜ失敗するか: 回答率が下がる。途中離脱が増える。

対策:

  • 質問は5〜10問に収める
  • 必須条件の確認に集中する
  • 詳細は電話で確認

実践チェックリスト

最低ライン(Must)

理想ライン(Better)


テンプレート

【スクリーナー テンプレート】

Q1. [ダミーに混ぜた利用確認]
Q2. [利用頻度の確認]
Q3. [行動ベースの条件確認]
Q4. [属性確認]
Q5. [除外条件確認(業界関係者等)]
Q6. [罠質問(存在しない選択肢を混ぜる)]
Q7. [再確認(Q2-Q3と矛盾チェック)]
Q8. [連絡先]

関連技術

前提となる技術

セットで使う技術

次に学ぶ技術


まとめ

  • この技術の本質: 条件をYes/Noに変換し、嘘を検出する仕組みを作る
  • できるようになること: 正しい対象者だけをインタビューに通せる
  • 次に学ぶべき技術: 倫理・同意(参加者の権利を守る)

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最終更新: 2026年8月27日

この記事を書いた人

Dengen Yosho(DGYS)

Dengen Yosho(DGYS)

UI/UXデザイナー兼デザインエンジニア デザイン歴25年以上 情報設計〜UIデザイン〜React/TypeScriptによる実装までを一気通貫で担当 大手企業のDXプロジェクトや決済アプリ領域で、デザインリードとして改善と構築を経験 現在はフリーランスとして、プロダクトのUI/UX改善とデザインシステム構築を支援 長年の実務の中で感じてきたのは、 「良いUI」はセンスではなく、再現可能な判断の積み重ねであるということ UIXHEROは、 心理学や行動科学の知見を、現場で使える設計言語に翻訳するための場所 関心領域は「ユーザーの行動が変わるUI」 人の認知・注意・意思決定の構造を理解し、 “なぜそのUIが機能するのか”を言語化することを目指している

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