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質問設計|インタビュー技術

効果的な質問を設計する技法。オープン質問とクローズド質問の使い分け、誘導を避ける聞き方、質問の順序設計。

2026年3月21日
更新: 2026年8月27日
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by Dengen Yosho(DGYS)

質問設計

この技術でできること

  • 事実を引き出す質問が作れる
  • 無意識の誘導質問を避けられる
  • 過去の行動に絞った質問ができる
  • 回答の質をコントロールできる

: 悪い質問は「期待通りの答え」を引き出す。良い質問は「事実」を引き出す


なぜ難しいか

自然に聞こうとすると、人は自分の期待を無意識に質問に混ぜてしまう

「この機能、使いやすいですよね?」と聞けば、ユーザーは「はい」と答える。でもそれは本音ではない。自分では中立に聞いているつもりでも、言葉選び・語尾・声のトーンに「こう答えてほしい」が漏れ出す。


質問設計の基本フロー

全体フロー

「オープン質問」→「クローズド質問」→「深掘り質問」。オープンで始め、クローズドで確認し、深掘りで詳細を得る。


質問の3タイプ

タイプ目的
オープン質問自由に語ってもらう「その時どうしましたか?」
クローズド質問事実を確認する「先週使いましたか?」
深掘り質問詳細を引き出す「もう少し詳しく教えてください」

基本原則:

  • オープン質問で始め、クローズドで確認し、深掘りで詳細を得る

オープン質問の作り方

基本形:

  • 「〜について教えてください」
  • 「〜した時、どうでしたか?」
  • 「〜についてどう感じましたか?」

良いオープン質問:

✅ 「普段、買い物をする時のことを教えてください」

✅ 「最後に〇〇を使った時のことを聞かせてください」

✅ 「〇〇で困ったことはありますか?」

悪いオープン質問:

❌ 「〇〇についてどう思いますか?」(意見を聞いている→態度であり行動ではない)

❌ 「〇〇は便利だと思いますか?」(誘導している)


クローズド質問の使い方

使う場面:

  • 事実を確認したい時
  • 曖昧な回答を明確にしたい時
  • 話を区切りたい時

:

「それは先週のことですか?」(時間の確認)

「使ったのはスマホですか?PCですか?」(手段の確認)

「つまり、〇〇ということですか?」(理解の確認)

注意:

  • クローズド質問ばかりだと尋問になる
  • オープン質問とセットで使う

深掘り質問のパターン

パターン
具体化「具体的に何をしましたか?」
時間軸「その前は何をしていましたか?」
感情「その時どう感じましたか?」
理由「なぜそうしたんですか?」
比較「以前と比べてどうですか?」

→ 詳細は深掘り技術を参照


避けるべき質問

❌ 誘導質問

質問の中に「期待する答え」が含まれている。

誘導質問改善版
「この機能、使いやすいですよね?」「この機能を使ってみてどうでしたか?」
「検索が遅いと感じませんか?」「検索について何か気づいたことはありますか?」
「やっぱり〇〇が欲しいですか?」「どんな機能があったら嬉しいですか?」

❌ 二重質問

1つの質問に複数の論点が含まれている。

二重質問改善版
「検索と絞り込み、どちらが使いにくいですか?」「検索についてはどうですか?」「絞り込みについてはどうですか?」
「いつ、どこで、どのように使いましたか?」「いつ使いましたか?」→「どこで?」→「どのように?」

❌ 未来予測質問

「もし〇〇だったら使いますか?」は、ほぼ当てにならない。

未来予測質問改善版
「この機能があったら使いますか?」「この機能がない時、どうしていますか?」
「月額500円なら払いますか?」「似たサービスにお金を払ったことはありますか?」

なぜダメか:

  • 「使う」と言うのはタダ
  • 実際の行動とは一致しない

❌ 専門用語質問

ユーザーが知らない言葉を使う。

専門用語質問改善版
についてどう思いますか?」「画面のデザインについてどう思いますか?」
はどうでしたか?」「最初に使い始めた時のことを教えてください」

質問の順序設計

基本構造

1. ウォームアップ(答えやすい質問)
   ↓
2. 背景・文脈(日常の行動)
   ↓
3. 核心(課題・ニーズ)
   ↓
4. 詳細(具体的なエピソード)
   ↓
5. クロージング(言い残し)

例(ECアプリ改善)

【ウォームアップ】
・普段、ネットショッピングはされますか?

【背景・文脈】
・最後にネットで買い物をしたのはいつですか?
・その時、何を買いましたか?
・どのアプリ/サイトを使いましたか?

【核心】
・その買い物で、困ったことや迷ったことはありましたか?
・「もっとこうだったらいいのに」と思ったことは?

【詳細】
・その時の画面を見せていただけますか?
・具体的にどこで止まりましたか?
・結局どうしましたか?

【クロージング】
・他に何かお話しておきたいことはありますか?

インタビューガイドの作り方

テンプレート

【リサーチクエスチョン】
〇〇について、ユーザーはどのような課題を抱えているか?

【必ず聞く質問(コア質問)】
1. 〇〇について教えてください
2. 最後に〇〇をしたのはいつですか?
3. その時、困ったことはありましたか?

【状況に応じて聞く質問(サブ質問)】
・(Aと答えた場合)Aについてもう少し教えてください
・(Bと答えた場合)なぜBを選んだのですか?

【深掘りプロンプト】
・具体的には?
・例えば?
・その時どう感じましたか?

ポイント:

  • 質問は5〜7個程度に絞る
  • 順番はあくまで目安(会話の流れで変える)
  • 深掘りプロンプトは常に手元に

よくある失敗

❌ 質問リストを読み上げる

用意した質問を順番に読み上げるだけになる。

なぜ失敗するか: 会話ではなく「アンケートの口頭版」になる。

対策:

  • 質問はキーワードだけメモ
  • 相手の回答に応じて順番を変える
  • 深掘りを忘れない

❌ 「なぜ」を連発する

「なぜですか?」を何度も聞く。

なぜ失敗するか:

  • 尋問のように感じる
  • 「なぜ」は責められている印象を与える

対策:

  • 「なぜ」を「どう」「何」に言い換える
  • 「なぜそうしたんですか?」→「その時、どんなことを考えていましたか?」

実践チェックリスト

最低ライン(Must)

理想ライン(Better)


関連技術

前提となる技術

セットで使う技術

次に学ぶ技術


まとめ

  • この技術の本質: 「何を聞くか」だけでなく、「どう聞くか」「どの順番で聞くか」まで含む技術
  • できるようになること: ユーザーから本当の情報を引き出せる
  • 次に学ぶべき技術: 深掘り技術(質問の後の深掘り)

次に学ぶ技術: 深掘り技術

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最終更新: 2026年8月27日

この記事を書いた人

Dengen Yosho(DGYS)

Dengen Yosho(DGYS)

UI/UXデザイナー兼デザインエンジニア デザイン歴25年以上 情報設計〜UIデザイン〜React/TypeScriptによる実装までを一気通貫で担当 大手企業のDXプロジェクトや決済アプリ領域で、デザインリードとして改善と構築を経験 現在はフリーランスとして、プロダクトのUI/UX改善とデザインシステム構築を支援 長年の実務の中で感じてきたのは、 「良いUI」はセンスではなく、再現可能な判断の積み重ねであるということ UIXHEROは、 心理学や行動科学の知見を、現場で使える設計言語に翻訳するための場所 関心領域は「ユーザーの行動が変わるUI」 人の認知・注意・意思決定の構造を理解し、 “なぜそのUIが機能するのか”を言語化することを目指している

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