対話で深層に潜る
ユーザーインタビューとは、ユーザーと1対1で対話し、 行動の背景にある文脈、動機、価値観(インサイト) を発見するための定性調査手法です。 単なる「質疑応答」ではありません。信頼関係(ラポール)を築き、ユーザー自身も言語化できていない本音を引き出す 「対話の技術」 です。
氷山のモデル (The Iceberg Model)
概念図のイメージ : 海面に出ている「発言(What)」の下には、巨大な「行動(How)」があり、さらにその深層には「価値観・メンタルモデル(Why)」が隠れています。 インタビュアーは、表面の発言だけでなく、深層のWhyに潜っていく役割を担います。
インタビューの3つの形式
1. 構造化インタビュー (Structured)
事前に用意した質問リスト通りに、一言一句変えずに聞くスタイル。
- メリット : データの比較が容易。インタビュアーのスキルに左右されにくい。
- デメリット : 会話が広がらず、予想外の発見が得にくい。
2. 非構造化インタビュー (Unstructured)
明確な質問リストを持たず、テーマだけ決めて自由に会話するスタイル。
- メリット : 予想外の深い話が聞ける可能性がある。
- デメリット : 話が脱線しやすく、分析が難しい。インタビュアーの高度なスキルが必要。
3. 半構造化インタビュー (Semi-structured) ★推奨
最も一般的で実用的な手法。 絶対に聞くべき「コアとなる質問」を用意しつつ、相手の回答に応じて「それはなぜ?」「具体的には?」と深く掘り下げ(プロービング)たり、話の順序を変えたりする柔軟なスタイルです。