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インタビュアーマインド|インタビュー技術

インタビュー技術の前に必要な姿勢と心構え。好奇心、中立性、沈黙への耐性。

2026年3月22日
更新: 2026年8月27日
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by Dengen Yosho(DGYS)

この技術でできること

  • 技術を正しく機能させる土台の姿勢を身につけられる
  • 「聞きたいことを聞く」から「相手の世界を理解する」に切り替えられる
  • インタビュー中の判断を保留し、データの質を上げられる

: 質問設計や深掘りの技術があっても、「自分の仮説を確認したい」というマインドで聞けば、ユーザーの本音は出てこない。技術の前に姿勢がある


なぜ難しいか

人は無意識に自分のフレームで相手を理解しようとする

「この人はこういう人だろう」「きっとこう思っているはず」という前提が、質問の選び方・深掘りの方向・反応の仕方すべてに影響する。この無意識のフレームを一旦外すのが、マインドの核心。知識ではなく意識的な練習で身につける。


インタビュアーマインドの5原則

原則1: 好奇心を持つ

本質: 「正解を知っている」ではなく「何も知らない」から始める

相手の話に本気で興味を持つ。「どうせこう答えるだろう」と予測した瞬間、傾聴が止まる。

実践:

  • 「なんで?」ではなく「へぇ、それはどういうこと?」
  • 自分が予想していなかった答えこそ、深掘りのチャンス
  • 「驚いた」と感じたら、そこがの入口

チェック: インタビュー中に「予想通り」と感じることが多いなら、好奇心が足りていないサイン


原則2: 判断を保留する

本質: 「良い・悪い」「正しい・間違い」を一旦横に置く

ユーザーの発話に対して、すぐに自分の中で評価しない。「それは間違っている」と思った瞬間、中立な質問ができなくなる。

実践:

  • 「それは面白いですね」は判断。「もう少し教えてください」は傾聴
  • ユーザーの行動が非でも、「なぜそうするのか」に集中する
  • メモには事実だけを書く。自分の感想は別欄に書く

チェック: メモが「〇〇すべき」「〇〇が問題」ばかりなら、判断が先行している


原則3: 沈黙に耐える

本質: 黙ることは「何もしていない」のではなく「考える時間を与えている」

沈黙が3秒続くと、多くのインタビュアーは次の質問を被せる。しかしユーザーにとってのその3秒は、「本音を言おうかどうか迷っている」時間かもしれない。

実践:

  • 3〜5秒は必ず待つ
  • 沈黙の間、うなずいて「聞いている」を示す
  • 「急がない」と自分に言い聞かせる

チェック: 録音を聞き返して、沈黙をどれくらい待てているか確認する

→ 詳細は沈黙の技術


原則4: 自分を消す

本質: 主役はユーザー。インタビュアーは「透明な存在」を目指す

自分の経験、意見、感想を話すほど、ユーザーの時間が奪われる。「私もそうでした」はに見えるが、実際には主役の交代。

実践:

  • 「私も」と言いそうになったら「〇〇さんは」に変える
  • 自分の話は一言で切る(相手の話を取り戻すため)
  • 自分の意見を聞かれたら「いろんな方がいらっしゃいます」と返す

チェック: インタビューの発話量が自分よりユーザーの方が多いか確認する


原則5: 仮説を手放す覚悟を持つ

本質: 仮説が外れた時こそ、最大の発見がある

仮説を持つこと自体は良い。しかし仮説に固執すると、それを裏づけるデータだけを集めてしまう。「仮説が外れたら嬉しい」というマインドを持つ。

実践:

  • 仮説を紙に書き出してからインタビューに臨む(自覚する)
  • 「仮説に反する答えが出たら、深掘りのチャンス」と決める
  • 分析時に「仮説に反するデータ」を意図的に探す

チェック: 分析結果が仮説通りだった場合、を疑う

→ 詳細はバイアス制御


よくある失敗

❌ 「共感」と「同意」を混同する

「わかります!」と言いすぎてユーザーが「共感されやすい話」だけを選び始める。

なぜ失敗するか: 共感は「あなたの気持ちを理解している」。同意は「あなたの意見に賛成している」。インタビュアーが必要なのは共感であり、同意ではない。

対策:

  • 「わかります」より「そう感じたんですね」
  • ユーザーの感情を否定も肯定もしない
  • 中立的な表情とトーンを練習する

❌ 「良いインタビューをしよう」と力む

完璧な質問をしよう、全部の技術を使おう、と意気込みすぎる。

なぜ失敗するか: 意識が自分(のパフォーマンス)に向いている。傾聴が内的傾聴(レベル1)に留まる。

対策:

  • 「良いインタビューをする」ではなく「この人の話を聴く」にフォーカス
  • 技術は意識しすぎると不自然になる。自然にできるようになるまで練習
  • 最初は「3つだけ意識する」と決める

実践チェックリスト

最低ライン(Must)

理想ライン(Better)


関連技術

前提となる技術

セットで使う技術

次に学ぶ技術

  • 調査設計 — マインドセットを持って設計に入る

まとめ

  • この技術の本質: 技術の「前提」としての姿勢。好奇心・判断保留・沈黙耐性・自分を消す・仮説を手放す
  • できるようになること: 技術が正しく機能する土台をつくれる
  • 次に学ぶべき技術: 調査設計(マインドセットを持って設計に入る)

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最終更新: 2026年8月27日

この記事を書いた人

Dengen Yosho(DGYS)

Dengen Yosho(DGYS)

UI/UXデザイナー兼デザインエンジニア デザイン歴25年以上 情報設計〜UIデザイン〜React/TypeScriptによる実装までを一気通貫で担当 大手企業のDXプロジェクトや決済アプリ領域で、デザインリードとして改善と構築を経験 現在はフリーランスとして、プロダクトのUI/UX改善とデザインシステム構築を支援 長年の実務の中で感じてきたのは、 「良いUI」はセンスではなく、再現可能な判断の積み重ねであるということ UIXHEROは、 心理学や行動科学の知見を、現場で使える設計言語に翻訳するための場所 関心領域は「ユーザーの行動が変わるUI」 人の認知・注意・意思決定の構造を理解し、 “なぜそのUIが機能するのか”を言語化することを目指している

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